日立ソリューションズは、ステークホルダーを対象としたコミュニケーションツールとして、主に2024年度の活動をまとめた「サステナビリティ・アクションブック2025」を公開した。今回で3年目となる「サステナビリティ・アクションブック2025」では、人的資本経営やAI活用の取り組みを新たに掲載。人的資本経営のセクションでは、CHROメッセージや具体的な実践内容を紹介している。
年を重ねるごとに進化
同社では、2023年から「サステナビリティ・アクションブック」を制作している。初回の「サステナビリティ・アクションブック2023」では、経営施策として取り組んでいるサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)経営の実現に向けたさまざまな変革活動をステークホルダーに積極的に開示することが目的だとしていた。
翌年の「サステナビリティ・アクションブック2024」では、単体から連結での情報開示に発展させ、グローバルな活動を紹介。新たな11の重要課題(マテリアリティ)を軸に、各SX活動をマッピングしつつ、「創業以来、最も重要な経営資産と捉えている人財を中心に、『社員の顔や想い』を一層際立たせる誌面」とした。
2025年度からは「実践フェーズ」
今回の「サステナビリティ・アクションブック2025」では、「人的資本経営の推進」のセクションを新設した。
人的資本経営の推進については、2023年度の取り組みを記載した「サステナビリティ・アクションブック2024」中のロードマップにも記載があった。2024年度に、以下の3点に取り組むとしていたものだ。
・SX実現に向けた個人目標設定と推進
・介護と仕事の両立推進
「サステナビリティ・アクションブック2024」のロードマップ
「サステナビリティ・アクションブック2025」では、2024年度までを「SXの基盤構築による実践に向けた準備フェーズ」、2025年度からを「SXの組織化と経営への統合による実践フェーズ」と位置付けている。そのうえで、2025年度からは「サステナビリティ経営と事業拡大を支える基盤として、人的資本経営を推進。多様な人財の活躍と組織能力の強化により、持続的な成長を実現」すると記載している。
「サステナビリティ・アクションブック2025」のロードマップ
労働生産性の向上目指す
新設した「人的資本経営の推進」セクションでは、人的資本経営について、以下の記載をしている。
新設したセクション
このうち例えば「ボトムアップカルチャー醸成」では、次の点に取り組む。
・若年層のキャリア意識向上
・スタートアップ創出をめざす全社プロジェクト
・多様な視点・考えを活かす人財活用、適材適所の配置
・新事業創生、越境でのコミュニケーション促進
・アジリティの高い職場マネジメント
また、常務執行役員 人事総務本部長 兼 CHRO兼 CDEIO(Chief Diversity, Equity & Inclusion Officer) 兼 CRMO(Chief Risk Management Officer)の半田浩晃氏のメッセージも掲載。「従業員みんながそれぞれのやりがいや熱い想いを持って、いきいきとチャレンジできる。そんな環境を整えることが、結果として誰かの成長や幸せにつながっていくのであれば、CHROとしても、これ以上に嬉しいことはありません」としている。

CHROのメッセージ



