宮城県の「働かない看板犬」が1位
楽天グループが運営する旅行予約サービス「楽天トラベル」は、11月1日の「犬の日」に合わせて、全国の宿で看板犬の日本一を決定する「楽天トラベル 全国の宿 自慢の看板犬ランキング」を発表した。投票期間は2025年9月26日から10月6日まで。今年は全国62の宿泊施設から看板犬がエントリーし、楽天会員による約2700票の投票結果をもとにランキングを作成した。1位に輝いたのは、「本気で働かない看板犬」というキャッチコピーでエントリーした、「台ヶ森温泉山野川旅館 DogVillage台ヶ森」(宮城県大和町)のコーギー「てん」だ。
「看板犬ランキング」1位に輝いたコーギー「てん」
「てん」は保護犬として迎えられた男の子で、牧羊犬のルーツを持ちながら穏やかで落ち着いた性格が特徴。宿泊客への挨拶はちらりと目を向ける程度にとどめ、イベントスペースの中央で寝そべるなど控えめな振る舞いから、「本気で働かない看板犬」と呼ばれている。
一方で、なでられると途端に甘える天真爛漫な一面もあり、そのギャップが人気の理由となっている。投票者からは「働かないようで、実はちゃんとおもてなししてくれる」「初対面でも抱っこさせてくれる優しいワンちゃん」との声が寄せられた。同施設では「てん」を含む5匹のコーギーによる看板犬ユニット「おちりーず」が出迎え、お尻を振りながら歩く「ぷりぷりウォーク」で宿泊客を癒している。
「看板犬ランキング」は2015年から毎年「犬の日」に合わせて実施されている。宿の魅力を掘り起こし、旅行者が宿を選ぶ際の参考にしてもらうことを目的としており、旅行関連の話題づくりにも寄与している。
宿泊施設のクチコミや投票者コメントには、「看板犬に会うことを目的に宿を訪れる」という声が多く寄せられており、看板犬が宿選びの重要な要素になっていることがうかがえる。
宿泊施設側からも「宿のアピールの場として活用している」といった声が上がっている。選出施設からは「スタッフ一同喜んでいます」とのコメントが寄せられ、楽天トラベル担当者は「宿泊施設様のこだわりや熱意が感じられる文章ばかりで、楽しくご参加いただけていることを嬉しく思う」と話す。
担当者は、ランキング発表を通じてプレスリリースやニュース記事などで全国的に取り上げられることにより、宿の認知拡大や集客にもつながっているとみている。「ランキングを通じて新規顧客獲得のきっかけにもなっている」とも述べた。
2位は「水上温泉 ペンション 朝ねぼう」(群馬県みなかみ町)のゴールデンレトリバー「シェリ」が獲得した。「シェリ」は2024年11月生まれの0歳の女の子で、4月に看板犬としてデビュー。宿泊客とロープで遊んだり、先輩犬と取っ組み合うなど、元気いっぱいに過ごす姿が人気だ。投票者からは「笑顔に元気をもらえる」「へそ天で出迎えてくれてかわいかった」といったコメントが寄せられている。
3位は「UmiOto ウミオト 女子旅・夫婦カップルに人気のゲストハウス」(沖縄県宮古島市)の「チャチャ」。真っ白な毛並みと茶色い耳がチャームポイントで、笑っているような表情が特徴だ。少しシャイだが人懐っこく、しっぽを振って穏やかに出迎える姿が人気を集めている。投票者からは「お散歩のとき、なでて!と言わんばかりに座ってくれてかわいかった」との声が寄せられた。
「楽天トラベル」では「看板猫ランキング」も2015年度から実施しており、毎年話題を集めている。ほかにも「食事のクチコミ評価が高い宿ランキング」など、多様な切り口で宿の魅力を紹介している。

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