ボトムアップ文化を核にSXを推進 日立ソリューションズの「サステナビリティ・アクションブック」

日立ソリューションズは、サステナビリティ経営を推進するSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)プロジェクトの歩みをまとめた「サステナビリティ・アクションブック」を2023年度から継続的に発行している。3年目となる2025年度版では、人的資本経営の実践フェーズ入りを機に、人財戦略とSXの関係性をより明確に打ち出した。同社がどのようにボトムアップの企業カルチャーを生かしながら、人と組織の変革を進めているのか。サステナビリティ推進本部シニアエバンジェリストの野田勝義氏、人事総務本部ダイバーシティ推進センタ・センタ長の金森さつき氏、広報部主任の谷口吉彦氏に聞いた。

MVV刷新から始まったSXロードマップ

同社のSXプロジェクトは、2021年の全体計画策定をきっかけに本格化した。社会的にパーパス経営やサステナビリティ経営への期待が高まる中、「新しい日立ソリューションズ」を描く取り組みがスタートした。

まず着手したのは、会社の方向性を示すミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の刷新だ。経営層と事務局だけで決めたものをトップダウンで伝えるのではなく、未来を担う若手・中堅社員が主体となるワークショップを繰り返し実施。全社から集まった20~30人規模のメンバーが、2030年や2050年といった社会像を議論しながら「自分たちの会社がどうあるべきか」を言語化していった。全社アンケートも行い、社員全員の声も採り入れた。こうしてボトムアップで磨き上げた案を経営陣とすり合わせ、会社の進むべき方向性として定めたのが2022年だった。

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