クミアイ化学工業、新人事制度によりエンゲージメント向上目指す

農薬メーカー大手のクミアイ化学工業は、2025年11月に新たな人事制度を導入することを公表した。

同社は、企業の持続的成長において人財が最も重要なファクターと捉えている。中期経営計画KUMI STORY 2026(2024-2026年度)では、「人財の育成/人的資本の考え方をベースにした人財戦略」を重要方針のひとつに掲げ、各種取り組みを進めてきた。新制度の導入はこれらの中核となる施策だ。

スローガンに沿ったビジョン示す

中期経営計画では、「人財の育成/人的資本の考え方をベースにした人財戦略」として、スローガンである「『夢』と『幸せの三角形』」に沿った人財戦略ビジョンを策定した。

図 中期経営計画で示した人財戦略

中期経営計画で示した人財戦略

同社がスローガンとして掲げる「『夢』と『幸せの三角形』」は「各自が夢を持ちそれに向かって努力し、成果を通じて達成感、充実感を味わう、つまり幸せになるという流れを創っていこう」というもの。それぞれに対応する形で、「努力を後押しする環境の整備」「成果を通じて達成感を得られる仕組みづくり」「皆の幸せの実現(=エンゲージメント向上)」という人財戦略ビジョンを示した。

チャレンジ後押しや適正評価がポイント

今回公表した新人事制度のポイントは、以下の3つだ。

(1)管理職層のキャリアパス複線化
(2)柔軟性の高い働き方を実現する地域限定社員制度
(3)チャレンジを促す人事処遇制度

(1)では、管理職層のキャリアパスを複線化することで、多様な人財が活躍できる環境を整える。また、(3)では成果評価は難しい目標にチャレンジする従業員をより高く評価し、行動評価では「挑戦」を項目の1つとして評価。これにより、仕事の結果とプロセス両面でチャレンジを評価する。

従業員一人ひとりのチャレンジを後押しする環境を整え、その努力や成果を適正に評価することで、従業員の達成感やエンゲージメントの向上を目指すという。

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