国内の新規層獲得やサブブランドの成長にも寄与
2025年もまさに「大谷旋風」が吹き荒れた1年だった。多くの企業がPRにドジャースの大谷翔平選手を起用し、野球ファン以外の層も取り込む中、とりわけ深い関係を築き、その絆を強めているのが緑茶飲料ブランド「お~いお茶」でおなじみの伊藤園だ。
2024年のアンバサダー契約締結以来、同社は多彩な施策を展開。2026年3月に開催される「World Baseball Classic(WBC)」では、オフィシャルグローバルパートナーに就任した。大谷選手が日頃から愛飲しているという「お~いお茶」は大会公式のグリーンティーに採用され、観戦チケットが当たるキャンペーンも実施される。同社に2025年の「大谷効果」と、2026年の展望について聞いた。
「お茶の常識、すてましょう。」篇
伊藤園は2001年にニューヨーク現地法人を設立し、2003年から「お~いお茶」ブランドの海外展開を本格化させている。2024年に大谷選手とグローバルアンバサダー契約を結んだ背景には、彼が以前から同ブランドを愛飲していたという事実がある。
さらに2025年からは、メジャーリーグベースボール(MLB)およびロサンゼルス・ドジャースと、日米における緑茶カテゴリでのパートナーシップ契約を締結した。
2025年は様々なCM施策を打ち出した。3月からは、お茶特有の渋みや苦みを抑えた新シリーズ「お~いお茶 PURE GREEN」と「お~いお茶 LEMON GREEN」を展開している。これは世界各地で独自のスタイルのお茶が親しまれている背景を受け、若年層や海外市場を意識したフレーバー付きの商品だ。テレビCM「お茶の常識、すてましょう。」篇では、大谷選手がユニフォームではなく普段着姿でビーチでのリフティングを披露し、これまでの常識を覆す世界観を演出した。
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アメリカでの発売を開始した9月には「お~いお茶 LEMON GREEN日米同時発売」篇も放映した。AIを活用した映像表現が話題となり、大谷選手のプレーをきっかけに、子どもや動物、さらには宇宙飛行士までもがリフティングに挑戦する様子を描き出した。
