月刊『宣伝会議』では、社会に大きな影響を与える有識者が、いまの広告やメディア、コミュニケーションについて、どのように捉えているのかをインタビューする企画「私の広告観」を連載中。ここでは「私の広告観 出張所」として、インタビューの一部や誌面では掲載しきれなかった話をお届けします。今回登場するのは、シジュウカラがただの感情を表した鳴き声ではなく言葉を発していることを、研究で明らかにした動物言語学者の鈴木俊貴さんです。
Q.シジュウカラが言葉を発しているという事実を世界で初めて突き止め、「動物は言葉を話さない」という常識を覆す大発見をした鈴木さんが研究をする際に大切にしていることを教えてください。
私は研究をするうえで、観察と思考を止めないようにしています。自分の目で見て、どんなに長い時間観察してもわからないことについては、実験で確認する必要があります。
常にいろんな可能性を考えながら鳥の行動や鳴き声の意味を考えています。「これはこういう意味なのではないか」と思ったら、それを証明する方法も検討していきます。