「人財の多様性」と「多様性の発揮」
こうした理念浸透において、坂本氏は、人事部との役割分担を以下のように捉えている。すなわち、人事は制度を通じて、性別・世代といったデモグラフィーの多様性や、経験の多様性、個人の中にある多様性、すなわち「人財の多様性」を推進する。他方、ブランド・カルチャー領域では、理念・目指す姿の共有、企画思考の醸成、新しい価値・挑戦を奨励・称賛する仕組みづくりを担うことで、「多様性の発揮」を促進する。例えば理念・目指す姿の共有においては、「大きな目標は共有するが、そこへの到達の仕方には各人の個性を発揮して良い」という考え方を示す。