食の専門人材と飲食業界をつなぐ、シェアダイン 〜スタートアップ企業のマーケティング戦略〜

成長を遂げるスタートアップ企業では、どのようなマーケティング戦略が実行されているのでしょうか。新興企業の戦略から新しいマーケティングの方法論を導き出します。

※本記事は月刊『宣伝会議』2月号の連載「急成長スタートアップ企業に聞く!『わが社のマーケティング戦略』」に掲載しています。

シェアダイン

設立年 2017年5月
従業員数 67名(2025年11月現在、役員など含む)
事業概要 食の専門人材と飲食業界をつなぐ人材・キャリア支援プラットフォーム「CHEFLINK(シェフリンク)」/海外採用支援サービス「CHEFLINK GLOBAL(シェフリンクグローバル)」/家庭向けの出張シェフサービス「SHAREDINE(シェアダイン)」 の運営

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家庭向けの出張料理サービスから出発したシェアダイン。2017年に創業し、栄養士やシェフと家庭を結ぶサービス「シェアダイン」を2018年にスタートした。

立ち上げのきっかけは、代表取締役CEOの飯田陽狩氏と共同代表の井出有希氏が、働きながら子育てをする中で感じていた「家庭の食を、社会が担う仕組みをつくりたい」という思いだった。いざ始めてみると、「料理人にとっても意義があるサービス」であることが分かったと井出氏は言う。

「例えば、出産などのライフステージの変化に伴い、正社員としての働き方を辞める選択をした料理人もいます。『シェアダイン』は、そうした人たちが、再び専門性を活かして働く場を提供できるという意味でも、社会的な役割を担っていると気がつきました」(井出氏)。

ユーザーと料理人、双方に良い影響をもたらす事業を展開していた同社に2020年、転機が訪れる。コロナ禍による飲食店の営業制限だ。

コロナ禍を機に多くの料理人が「一店舗に縛られない働き方」を模索し始めた。「自らのキャリアを自分の手でつくっていきたい」という料理人たちの声に応える形で、2023年より開始したのが、フリーの料理人と飲食事業者をつなぐプラットフォーム「シェフリンク」(旧:スポットシェフ)だ。飲食事業者が必要なときだけスポットで料理人に出張の依頼ができるこのサービスで、同社はBtoB領域へと本格的に舵を切ることになった。

「シェフリンク」の特徴は、ただの人材マッチングではなく、SNS機能を備えていることだ。料理人は自身の経歴を登録し、スキルや実績について発信しキャリアの幅を広げることができる。

当初は一日単位での人手確保に活用されることが多かったが、次第に継続した仕事の依頼や、数カ月に及ぶ長期での雇用、さらには正社員としての採用につながるようなプラットフォームへと成長していった。現在では「シェフリンク」が同社売上の9割近くを占める中核事業となり、飲食業界における新しい働き方に貢献するサービスとなっている。

2025年5月、CMOとして山崎千春氏がジョインし、マーケティング組織が立ち上がった。山崎氏がまず着手したのは、サービス名・ブランドの統合だ。

これまで飲食事業者向けは「スポットシェフ」、料理人向けは「シェフリンク」と、異なるサービス名称でサイトも分けて展開していたが、ドメインを統合し、「シェフリンク」に一本化。事業者向け、シェフ向けの各ページへ飛べるサイト構造に刷新した。同社は料理人が海外でキャリアを築くための支援サービスも行っているが、それも含め「シェフリンク」ブランドとし、統一感を持たせ、リード獲得の基盤を整備した。

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…この続きは月刊『宣伝会議』2月号で読むことができます。

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