AIが企業のマーケティング活動にもたらした変化の本質、それは企業と人の関係性の変化にあります。本記事では、『AIネイティブマーケティング』著者で電通チーフ・AI・オフィサーの並河進氏が、「AI」「人間」「企業」のこれからの関係を、「ABCトライアングル」のモデルを使いながら予測していきます(本記事は、『AIネイティブマーケティング 人、企業、AIの幸せな関係をつくる』から一部を抜粋・編集して掲載しています)。
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『AIネイティブマーケティング 人、企業、AIの幸せな関係をつくる』(並河進著/定価2,200円+税)
AIと人間と企業の3つの関係性をABCトライアングルで捉えていく
AIネイティブマーケティングへの変化の本質は何でしょうか。それは、人-企業の関係性から、人-AI-企業のトライアングルへの変化です。
AIは、人間の能力を拡張する存在であると同時に、新しい仲間でもあります。A(AI)とB(Business)とC(Consumer)、これらは、どんな関係になっていくのでしょうか。
AI時代のマーケティング
① B with A to C
企業がAIとともに、顧客によりよい価値を提供する時代がはじまっています。AIを活用したマーケティングプロセス変革を行った企業は、より高い価値、より新しい価値を提供できるようになっていくでしょう。働き者のAIエージェントと精度の高いAIシミュレーションモデルを開発・導入すれば、見落としていた戦略シナリオの発見、より顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションが実施可能になり、限定的な効果にとどまらず、大きな効果が生まれるはずです。これは、同時に、プロセスのリエンジニアリング(再構築)と捉えて、働き方自体を見つめ直すことにもなります。
② B to C with A
AIエージェントが常に隣にいるAIネイティブカスタマーに対して、顧客体験のあり方が変わっていきます。従来のカスタマージャーニーに、もう一本、AIエージェントとのジャーニーが並列して存在するようになるでしょう。家族、友人と並ぶ、第3の仲間として顧客が信頼するAIエージェントのオウンド、アーンド、ペイド戦略が必要になります。人とAIエージェントとその両方から愛されるブランドになることが重要です。
③ B to A to A to C
前述した2つの合わせ技です。企業のAIエージェントと、顧客の隣にいるAIエージェントがダイレクトにつながるケースも出てくるでしょう。
顧客の好みや意図を知り尽くしたAIエージェントと、(顧客の許諾があれば)企業のAIエージェントがつながることで、企業は、顧客の反応を高精度でシミュレーションし、より気に入ってもらえる可能性の高い商品やサービスを生産し、届けることが可能になるはずです。




