日本デザインセンターは、グラフィックデザイナーの永井一正氏が2026年2月23日に急性呼吸不全のため逝去したことを発表した。享年96歳。
永井一正氏は1929年大阪市生まれ。1960年、31歳のときに田中一光氏らと共に日本デザインセンターの設立に参加。1975年に代表取締役社長に就任し(~1986年)、2026年現在まで同社最高顧問を務めている。
同社では、札幌冬季五輪のシンボルマークをはじめ、JA、東京電力、三菱UFJフィナンシャル・グループ、アサヒビールなどのCIや、トヨタ自動車の企業広告などをデザイン。日本のグラフィックデザインの黎明期より第一線で活動し、日本社会における視覚文化の基盤を築いた一人である。
企業と社会を結ぶコミュニケーションを数多く手がける一方、抽象と具象を融合する造形や生命感あふれる色彩によるポスターは、数多くの国際デザインアワードで最高賞を受賞。中でも特筆すべきは、80年代後半より制作を開始した動植物をモチーフとしたポスターシリーズ「LIFE」だ。40年近く続くライフワークとなっており、2013年には「LIFE永井一正ポスター」展(ギンザ・グラフィック・ギャラリー)が開催された。
左:アサヒスタイニー(1965)
右:JAPAN(1988)
左:I’M HERE(1992)
右:LIFE(2002)
2022年には、群馬県立館林美術館にて「永井一正のポスターデザイン「いきること・つくること」を開催。また、2024年には東京・OFS GALLERYで、長男でHAKUHODO DESIGN代表の永井一史氏と初の親子展「LIFEとlife」を開催した。ブランディングなどのデザインの違うフィールドで活躍する息子に向けて、父・一正氏は「少ない人にでも深くささるような、自分の表現をつくることが大事である」と常に言い続けていたと、一史氏は当時のインタビューで話している。
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日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)会長、日本デザインコミッティー理事長を歴任し、日本のグラフィックデザイン界の制度的基盤整備にも深く関与してきた。デザインにおける多くの功績に対して、紫綬褒章、旭日小綬章などを受章している。
葬儀は、3月1日に近親者のみで執り行われた。後日、お別れの会を予定している。





