ワークライフバランスが叫ばれ、無理をしないことが美徳とされる現在。しかし、広告界の第一線で結果を出し続ける人には、ある共通した「行動指針」があった——。超多忙な一流クリエイターほど、「やらない理由」ではなく「極力やる方策」探すのはなぜなのか?
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『計画しない人はうまくいく 帳尻合わせのキャリア論』(中村洋基著、定価2,200円+税)
ワークライフバランスが叫ばれている。
残業をしすぎると、体を壊す。36協定で認められた残業時間以上は、働いてはならない。
また、広告業界の不文律として「競合他社の仕事は同時に従事しない」というものがある。競合に知られてはいけない新商品など、取り扱い注意の情報があるから当然である。トヨタのプロジェクトをやりながらホンダはやらない。営業局でいうと、部署自体がまったく別のフロアにあり、人材や情報が流出しないようになっている。
とくに大企業に勤めていると、無理して請けるなと上司も気を遣ってくれるし、競合や抱えている物量を理由にして、いくらでも断ることはできる。
そして、断っても給料は大して変わらない。むしろ残業時間をきちんと守っている人間として奨励すらされる。
これは、全部嘘です。ワナです。
あなたを出世させないための、何かの陰謀です。
できるだけ、限界までYESと言おう。
ガンガン結果を出している人を見ると、ひとつひとつの質、というより、そもそも明らかにやっているプロジェクトの量が多い。しかし、結果を出している人は、プロジェクト参加のお誘いを受けた時に、「やらない理由」ではなく「極力やる方策」を探しにいく。
ぼくも、クリエイティブチームをつくる際「この人だ」と声をかけて、何回も断られまくっている。PARTY は与えられた仕事に対して、社内外問わず最高のチームであたる、という社是の会社だ(最強のパーティを組む、というドラクエ的な意味の社名です)。ぼくは業界も長いので「この仕事だったらあの人がいい」という鼻は誰よりも効く自信があるが、当然そのような人が競合に引っかからない可能性は低く、泣く泣くご一緒できないときもあるが、一流の人ほど、必死でやる理由を探してくれる。
「忙しいよね?」と聞くと
「いやぜんぜん大丈夫です。やります」
「今やってるのは四輪(自動車)で、二輪(バイク)だからやれるかも」
「同時に10プロジェクト走ってるんだけど、ひとつなくなりそうだから大丈夫かも」
というように、基本断らない。
ぼくは、電通の社員時代は、ルールに則ったり、迷惑をかけそうにパンパンになっている場合は仕事をお断りしてきたが、この法則に気づいてから、断ることをやめた。
