貝印は5月11日、子どもの初めての体毛処理を想定した五角形のカミソリ「なでそり」を発売した。手のひらで包み込むように握り、肌をなでるように円を描きながら動かして、腕や脚の毛を処理する。肌を濡らす必要はなく、シェービングフォームや石けんも使わない。価格は1100円(税込)。
発売後、EC上でも品薄の動きが見られる。6月3日時点で、公式ストアでは在庫切れとなっていた。メルカリでは、定価を上回る価格で売り切れとなった出品も確認できる。また、個人の投稿では、公式ストアの品切れやEC上で定価を上回る出品が見られることに対し、「カミソリくらい、普通に買わせてくれよ」といった声も見られた。
小中学生の間に始まるムダ毛ケア
背景にあるのは、ムダ毛ケアの低年齢化だ。貝印 マーケティング本部マネージャーの松永由香氏は、10年前と比べて体毛処理を始める年齢が低年齢化していること、従来は女性中心と見られがちだった体毛処理が男女問わず広がっていることを挙げる。子どもについては、SNSに触れる年齢の低年齢化もあり、体毛処理に関する考え方が変化してきていると見る。
貝印が2024年に10〜15歳の男女を対象に実施した調査では、初めて体の毛を処理した時期について、小学校中学年から中学生の間に集中する傾向が見られた。体の毛の処理方法では「カミソリ」が76.7%で最多。毛抜きが35.1%、電気シェーバーが32.7%で続いた。
また、使用した道具をどのように準備したかを尋ねた設問では、「親の物を許可を得て使った」が42.4%、「親に買ってもらった、親にもらった」が34.7%と、親が関与する回答が上位を占めた。一方で、「親の物をこっそり使った」も22.4%で3番目に多かった。
「こっそり体毛処理」は約5人に1人
松永氏はこの結果について、「なでそり」が目指す商品の存在意義やあり方に影響を与えたと説明する。親世代の多くは、子どもの頃に正しいカミソリの使い方や剃り方を体系的に教わった経験が少ない。一方で子どもは、体毛が濃くなってきたことに戸惑っても、親に相談しにくい。結果として、隠れて親のカミソリを使うケースが生じていると同氏は考察する。

