規格外「ピュレグミ」はなぜシートマスクになったのか カンロ×サボリーノ異業種コラボの裏側

スタイリングライフ・ホールディングス傘下のBCLカンパニーは6月2日、カンロのグミ菓子「ピュレグミ」のアップサイクル原料を使用したシートマスク「サボリーノ 目ざまシート 高保湿タイプ N PG26」を数量限定で発売した。価格は1540円(税込)、30枚入り。

同商品は、BCLカンパニーのサステナブル企画「あますことなくいただきマスク」の第2弾。カンロ、BCLカンパニー、ファーメンステーションの3社連携で実現した。製造工程で発生した規格外のピュレグミを、ファーメンステーションの発酵・蒸留技術で化粧品原料化した。酵母で発酵させ、純度95%以上の発酵エタノールに加工している。

規格外品をどうブランド接点に変えるか

カンロによると、今回の企画は過去のアップサイクル実績がきっかけだった。以前、ファーメンステーションが規格外のカンロ飴を発酵原料にしたウェットティッシュを開発し、直営店「ヒトツブカンロ」で販売した実績があった。

その後、ファーメンステーションからBCLカンパニーを紹介された。BCLカンパニーがサステナブルプロジェクトを推進していたことに加え、両ブランドのターゲット層に重なりがあることから、3社コラボにつながったという。

当初、カンロは「カンロ飴」「金のミルクキャンディ」「健康のど飴たたかうマヌカハニー」などを候補として提案していた。一方、BCLカンパニー側から、サボリーノのターゲット層との親和性を理由に「ピュレグミ」でのコラボを希望する話があった。ファーメンステーションの発酵技術でグミの化粧品原料化を検証し、最終的にピュレグミを使用することになった。

原型はなくし、香りは残す

食品を化粧品原料に転用する場合、食品との誤認やブランドイメージへの配慮も必要になる。カンロによると、発酵技術によりピュレグミのグミとしての原型は完全になくなる。一方で、ピュレグミを想起させる香りは化粧品原料に残すようにした。

商品にはピュレグミのフレーバーをイメージした植物由来成分も配合。パッケージのプラスチック使用量は従来品より約15%削減している。

食品ブランドの接点を、美容領域に広げる

カンロは、規格外の飴やグミの削減を検討していた。廃棄包材のアップサイクルには取り組んできたが、規格外の飴やグミのアップサイクルは実現できていなかったという。

今回の取り組みについて、同社は、規格外の飴やグミの活用に向けた実績になったと見ている。ピュレグミを食べる以外の用途に使うことには、社内でも驚きの声があったという。

食品ロス削減を掲げるだけでは、商品企画として広がりにくい。今回の事例では、規格外品の活用に加え、ターゲットの重なりや香りの設計を組み合わせることで、食品ブランドを美容商品の文脈に接続した。

カンロは今後も、さまざまな企業と協業し、飴やグミのアップサイクルにつながる取り組みを進めたいとしている。

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