成長を遂げるスタートアップ企業では、どのようなマーケティング戦略が実行されているのでしょうか。新興企業の戦略から新しいマーケティングの方法論を導き出します。
※本記事は月刊『宣伝会議』2026年7月号に掲載しています。
ニーリー
設立 2013年1月
従業員数 約300名( 2026年4月時点)
事業概要 モビリティSaaS「Park Direct」の運営、法人車両用駐車場管理システム「Park Direct forBusiness」の運営、1日単位の駐車場検索・予約サービス「ワンデイパーク」の運営
月極駐車場の契約から顧客管理まで、オンラインで行えるサービス「Park Direct」を運営するニーリー。2019年のサービス開始以来、同社は駐車場管理のDXを通じて業界が抱える負の解消に取り組んできた。
日本全国に約4800万台あるとされる月極駐車場市場において、「Park Direct」は全国2200社以上の管理会社に導入されており、2026年4月時点で、掲載しているオンライン契約可能な駐車場の台数は130万台超と、業界トップにあたる。
「Park Direct」の登場以前は、月極駐車場をめぐる手続きがアナログで運用されていた。借主は、街中の看板を頼りに管理会社へ電話で駐車場の空き状況を問い合わせ、契約は紙ベース、毎月の支払いは銀行振込や手渡し。管理会社側もリアルタイムで契約状況を把握することが難しい状態にあった。また、駐車場管理の収益は、マンションやアパートなどの賃貸物件と比べるとおよそ10分の1であるものの、契約にかかる工数はほぼ同じという課題もあった。
「Park Direct」では、こうした手続きをデジタル化し、空き駐車場の検索から、契約、賃料の決済、解約までをオンラインで完結させる仕組みを整えた。借主は最短5分で月極駐車場の利用を開始できる。
同社・マーケティング部 部長の宮下俊氏は「紙の契約書や、空き状況確認の電話対応などの手間をなくすことで、Park Directを導入した管理会社の業務負荷は、90%以上削減されます。空車を埋める新規契約を増やし、集客力を向上させるメリットもあります」と語る。
同社はエンジニア出身の佐藤養太代表が立ち上げ、もともとは受託開発が中心だったが、ある顧客から「駐車場の管理が大変で困っている」との相談を受けた。これを機に業界全体の課題と市場規模の大きさに着目。自社事業として「Park Direct」をローンチするに至った。その後も顧客の声をもとにし、法人借主向けの「Park Direct for Business」や、月極駐車場を1日単位で貸し出せる「ワンデイパーク」という派生サービスも展開している。
「パークがラクダ~」をキャッチフレーズに、「Park Direct」の認知拡大を狙い、テレビCMや、OOH広告を展開。
…この続きは月刊『宣伝会議』7月号で読むことができます。

