マッキンゼー・アンド・カンパニーは8月19日、米国の消費者がメディアに費やす時間の「量」及び「質」が収益化にどのような影響を与えるかを分析したインサイトを公開した。
本インサイトの前段階として、マッキンゼー・アンド・カンパニーは2024年に米国の消費者3000人のアテンション傾向についての調査を実施。メディアの収益化には消費者価値やプラットフォームの成熟度といった商業的要因(CQ)だけでなく、消費者の集中度や消費目的を示すアテンションの「質」(AQ)が重要であることが判明した。
この2つを掛け合わせ、広告収益と非広告収益の双方を含めた収益化水準を高い精度で予測する「アテンション関数」を構築。メディア企業や広告主、ブランド企業に向けて、限られた消費者のアテンションをどう獲得・収益化すべきかを提示した。
アテンション関数の求め方。コマーシャル指数(CQ)とアテンション指数(AQ)で消費1時間当たりの収入を推定する。
同じ「1時間」でも価値は最大約650倍、メディアで大きな差がつく収益化水準
メディア消費1時間当たりの収入について調査したところ、最も収入が多かった領域はライブスポーツで32.54ドル。遊園地は24.96ドル、ライブ音楽は17.18ドルとライブコンテンツや体験型のメディアが上位に並んだ。
一方で、業界全体よりも収入が下回っているメディアには配信系が目立つ。動画配信は0.32ドル、ソーシャルメディアは0.25ドル。ポッドキャストは0.05ドルと全体を大きく下回った。
メディア支出が2.4倍、消費量が1.7倍 もっとも収益化価値が高い消費者像
本インサイトでは、消費者をメディアに対する価値観とアテンションの質をもとに7つのセグメントに分類。各セグメントの収益化価値の高さと人口構成比を、「アテンション関数」と共に割り出した。
「アテンション関数」を構成するコマーシャル指数とアテンション指数が共に高く、収益化価値が最も高いとされたのが「コンテンツ愛好家」だ。全体の13%を占めるこのセグメントは平均的な消費者と比べるとメディア支出が2.4倍、消費量が1.7倍にのぼる。
広告をきっかけとした購買頻度は、最大セグメントである「レガシーメディア支持層」の12倍と、広告への好感度や単純な利用時間だけでは見えない、価値の高い消費者を特定できる可能性が高い結果となった。



