スウェーデンの家具大手のIKEAは、欧州を中心に12億ユーロ(約2200億円)分の値下げを実施する。物価高や中東情勢で冷え込んでいる消費を取り戻す狙い。日本でも原材料費を見直して値下げしたり、内容量を増加して「実質値下げ」したりする動きが相次いでいる。
発表資料によると、IKEA最大の小売事業者やブランドを保有するインター・イケア・グループは、9月1日から収納用品など1500品目超の商品の価格を15-25%引き下げる。また、IKEA のフランチャイジーであるインカ・グループは、アジアと北米を対象に、「インフレと為替による圧力を相殺する」ため、7000万ユーロ(約128億円)を充てる予定という。
IKEAは2021年と2022年、原材料費と輸送費の高騰を受けて値上げを余儀なくされていた。値上げで離れた消費者を取り戻そうと2024年度、2025年度と2年間で平均10%の値下げを実施したが、年間売上高は2年連続で減少。それでも物価高に苦しむ消費者を引きつけるため、売上を伸ばすことを目的として、値下げを断行している。
EUの欧州委員会統計局が9月1日に発表したユーロ圏21カ国の8月の消費者物価指数(速報値)は、2025年同月比で3.3%の上昇となり、伸び率は2026年7月の2.9%から拡大した。中東情勢を受けたエネルギー価格の上昇が要因となっており、IKEAが展開する市場では、住宅費の高騰や賃金の伸びが物価上昇に追いつかず、消費者の生活を圧迫している。
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日本でも、原材料の見直しによる値下げや、内容量を増やす「実質値下げ」に動く企業が増えている。ローソンは9月29日から、手巻きおにぎりの価格を一律で10円引き下げる。ファミリーマートは原材料コストを見直し、9月22日からおにぎり4商品の価格を11円値下げする。また、価格を抑えたおにぎり3商品も販売するなど、物価高が続く中で値下げや価格を抑えた商品で消費者の関心を引き付ける。内容量を増やすケースもあり、セブン‐イレブン・ジャパンは2026年5月、売れ筋商品の価格を据え置いたまま50%以上増量する「感謝盛り」シリーズを発売した。
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