勝利のカギを握る「マグネティックコンテンツ」とは?ーー本田哲也

デジタル、ソーシャルメディアが浸透し、企業が消費者とダイレクトにつながることができる時代。従来の広告とPR、デジタルとアナログといった手法、メディアの境界線は溶解しつつある。こうした時代に、マーケティング機能はどうあるべきか。また変化する広告主に、エージェンシーはどう対応していくべきか。
PRエージェンシー、ブルーカレント・ジャパン代表取締役社長CEOの本田哲也氏は、PRとデジタルさらにクリエイティブの融合にその可能性があると考え、3月に渡米。東海岸ではAKQA、VML、西海岸では180とEVBの4つのデジタルクリエイティブ・エージェンシーを訪問。氏が各エージェンシーのマネジメントと面会し考察した、PRとデジタルの融合の可能性、その近未来をレポートする。
――ブルーカレント・ジャパン 本田哲也

(本記事は、

宣伝会議6月号

に掲載されたものです)

次世代に向けた変革 動き始めた巨大広告主

来たるべき時代に対応する新しいマーケティング実行体制を早急に構築せよ―世界的に知られるブランドを有する巨大広告主では、トップマネジメントの号令のもと、マーケティング組織全体の変革が進んでいる。ここで重要になってくるのが、言うまでもなく、まずは「デジタル/ソーシャルを根本的にどう自社のマーケティングプロセスに組み込むか」ということと、「PR(いわゆる戦略PR)をどうペイドメディアやプロモーション、デジタルと統合していくのか」ということだ。

この2つは便宜上、別々に議論されているようにも見えるが、根本的には同じ課題だと僕は思う。こうした対応への基本ポリシーを策定したあと、まずは社内の組織や指揮命令系統の再構築、さらには広告会社やPR会社、デジタル・エージェンシーなどの外部パートナーとの「お付き合いの仕方」の模索を開始している、というのが現状だろう。

今回、僕はオハイオ州シンシナチにあるP&Gのグローバル本社をまずは訪問した。言うまでもなくP&Gはこれまで世界的に見てマーケティングのトップランナーであり、まさに前述の大きな「変革」を果たそうとしている代表格といえるだろう。

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