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福岡では10月27日、天神駅近くの宣伝会議九州本部セミナールームにて、KOO-KIの映像ディレクター・江口カン氏とフリーエディター・伊藤総研氏によるトークイベントを開催した。
テーマは「企画・発想のヒントとクリエイティブ」。
同じ福岡出身で、映像・雑誌という異なるメディアで活躍する2人が、企画・アイデアを生むコツと、それをいかに制作につなげていくかについて意見を交わした。
江口氏はコピーライター養成講座、伊藤氏は編集・ライター養成講座で、それぞれ講師を務めた経験があるが、対談するのは今回が初めて。
冒頭、「今日は江口さんに聞きたいことがたくさんあるんです」と切り出した伊藤氏が、自己紹介もそこそこに、江口氏に質問をぶつけていった。
「オリエンを受けてから、企画を組み立てるまでの道筋は?」との質問に対しては、「クライアントの話を聞きながら、『何となくこうじゃないかな』というものは意外とすぐに出てくる。そして実は、この時に出た発想が一番良いということが多い。悩みながらひねり出したものは発想の骨格が弱いので、企画に強さがない」と江口氏。
映像における表現については、「悲しい場面を悲しく表現するだけでは不十分。悲しみの中にも笑いはあり、その笑いが逆に切なさを増幅させたりする。リアルな生活のシーンってそういうものだと思うし、そこまで描ききれて初めて人の心に残る表現になると思う」など、これまで制作に携わった映像を実際に流しながら説明した。
江口氏から伊藤氏に対しては、「伊藤さんはいろいろなことを知っているが、普段どのように情報を仕入れているのか」との質問が。
伊藤氏は「特にアンテナを張っている意識はないが、たとえば僕は『BRUTUS』の編集に携わっているので、いわゆる『BRUTUS』的な情報は自然と入ってくる。普段なら意識しない情報や人も、ひとつのテーマや企画に深くコミットしていると、形を変えて向こうから飛び込んでくる」などと話した。
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