米国年末商戦のピークとなる「ブラック・フライデー」。11月28日のこの日、ECによる収益が前年比20.6%増と大きく伸びた。ECの予測解析を手がけるCustoraが29日発表した。特に、スマートフォンやタブレット経由で購入する「モバイルコマース(Mコマース)」が急伸し、同日のオンラインショッピング売上の30.3%に到達。2013年から11.8ポイント上昇した。
モバイル端末によるEC購入は年々増加している。MarketLive社の調査では2014年7~9月、スマートフォンからのサイト流入は前年比62%増、これによる収益も141%と大きく伸びた。また、イー・マーケターもMコマースは成長を続け、特にスマートフォン経由の売上は2018年までに348億ドルに達すると予測している。
こうしたさなか、米アマゾンはスマートフォンアプリ限定のセールを、ECの最繁忙日「サイバーマンデー」である12月1日に実施。10分に一度、割引対象商品が変わるセール企画で、選んでから30秒以上経過してしまうと買えなくなってしまうという。アプリは事前に刷新し、iOS、AndroidOS、アマゾンKindle用のFireOSそれぞれに配信していた。
アマゾンに限らず、小売はMコマースを活用すべく工夫を凝らしている。中でも百貨店大手のメイシーズは9月、音声認識アプリの「Shazam」と提携し、音楽とファッションのイベント「Fashion Rocks」をスポンサード。同イベントを中継したテレビ番組の音声を認識して、画面に映っている著名人がまとう服を判別し、即座にスマートフォンで買える仕組みを構築した。
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