キリンビールは、2015年1月9日、クラフトビール事業の「スプリングバレーブルワリー株式会社」を設立する。同名のクラフトビールブランドの商品開発をキリンビールのマーケティング部と共同で行い、来春オープン予定の直営店2店舗を運営する。今年9月に資本・業務提携したクラフトビール会社のヤッホーブルーイングは、新会社にはかかわらないという。
社長はキリンビール企画部スプリングバレー(SV)プロジェクトリーダーの和田徹(わだ・とおる)氏で、資本金は6000万円。新店舗は、東京・代官山と横浜市に醸造施設(ブルワリー)を併設して開業する。消費者との接点として、マーケティングや販売促進にも生かす。
店舗で提供する商品は、キリンのオンラインストア「DRINX(ドリンクス)」で先行販売している試作品を、消費者の声を元に改善したものを含む5品目。店内には、ホップや果物など自然素材を入れてビールを通し、香りや風味を加える装置「ビア・インフューザー」も導入し、来店客が体験できるようにする。
キリンは「クラフトビール市場はニッチなマーケットだが近年伸び始めた」(同社
広報)と期待を寄せるが、新会社の事業目標については伏せた。またクラフトビール商品は直営店とオンラインストアでの販売に留め、コンビニやスーパー、料飲店では当面販売しない見込み。
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