小ロット販売でB2BからB2Cへ顧客が拡大〜タイセイ

株式会社宣伝会議は、月刊『宣伝会議』60周年を記念し、11月29日にマーケティングに特化した専門誌『100万社のマーケティング』を刊行しました。「デジタル時代の企業と消費者、そして社会の新しい関係づくりを考える」をコンセプトに、理論とケースの2つの柱で企業の規模に関わらず、取り入れられるマーケティング実践の方法論を紹介していく専門誌です。創刊号の記事の一部を、「アドタイ」でも紹介していきます。
詳しくは、本誌をご覧ください。

シリーズ:企業を変えた「売れ続けるための仕組み」

成熟化したと言われる環境下でも、新たな顧客を創造し、市場を創る経営トップがいます。そして、そこには瞬間的に売れるだけでなく、売れ続けるための全社を挙げた取り組み、さらには仕組み化があります。商品戦略、価格戦略、流通・販路戦略、プロモーション戦略に着目し、売れるためのアイデア、仕組みを解説・紹介していきます。

ここがポイント

  • 町の菓子店、カフェなど小規模店を対象に小ロットの販売で大手企業の多い市場で事業の足掛かりを作る。
  • 菓子作りを楽しむ人の中には、セミプロ的な人が多い。販売チャネルにネットを加えたことで、セミプロ層からの支持を得てB2Cへとビジネスが拡大。
  • 一般ブロガーの協力を得て、投稿レシピでサイトのコンテンツの質を担保。

ネット通販でB2Cに拡大

cotta-1

「トナカイのチョコクリームクッキー」に「どんぐりクッキー」「簡単パンダのパンナコッタパフェ」「バースデーエンゼルムース」…。見た目も名前もかわいらしい、菓子のレシピが紹介されているサイト「cotta」。

「cotta」は約3万点の製菓材料とラッピング用品を取り揃えるECサイトで、菓子やパンのレシピの他、ラッピングまで提案している点が菓子づくりを趣味とする女性たちに人気になっている。

このサイトは、もともと町の菓子店など小規模製菓・製パン事業者向けに材料、資材を販売する大分県・津久見市にあるタイセイが立ち上げたもの。

B2Bのカタログ通販を行う中で、注文チャネルを増やそうという発想で2006年にサイトを開設。同社がもともと小規模事業者を対象にし、事業者向けにしては小ロットでの販売を特徴にしていたことから、サイト立ち上げ後、菓子作りを趣味とする人たちにクチコミで広がり、B2Cマーケットが拡大。現在、25万いるサイト会員のうち、20万強が個人会員になっている。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 2194 / 2778 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ