オンライン動画ならではのクリエイティブって何だ? 気鋭の若手ディレクター2人が語る!BOVA審査員スペシャルトークイベント

2月9日BOVA審査委員によるスペシャルトークセッションが開催された。
登壇したのはAOI Pro. 太田 慧氏、ティー・ワイ・オー佐藤 渉氏の2人。
新進気鋭のオンライン動画・CMクリエイターとして国内外で注目される2人が考える、オンラインビデオならではのクリエイティブ表現とは何か。これまでに企画・演出を手掛けた作品とその制作過程・背景を紹介しながら、そのポイントに迫った。

動画+インタラクションが生まれる仕掛けを設計

——まずお2人の経歴・作品をお聞かせください。太田さんはWebの企画演出からのスタートとうかがっています。太田:

卒業後はAOI Pro.子会社でデジタルを専門に扱っていたaoi-dcでWebコミュニケーションを主体にした企画演出をしていました。元々は美大の映像学科出身で、映像をやっていきたいという気持ちが強く、Webの仕事が来ても、とりあえず映像の企画を一緒に提案する、というのを繰り返しやっていました。その結果、ちょっとずつ映像の仕事をいただけるようになって、現在に至ります。

ナノ・ユニバース/NANO/SECOND

太田:

ナノ・ユニバースは、それまで店頭で配付する紙媒体でコレクションを掲載していましたが、それをWebカタログにしたプロジェクトを2013秋冬のコレクションで実施しました。当初のクライアントのオリエンは、何か新しい・面白いことをWebでやりたいというもので、その中にオンラインビデオは含まれていませんでした。

しかし、「ナノ(微小)」と「ユニバース(宇宙)」を掛け合わせた、ナノ・ユニバースの社名に着想のヒントを得た結果、ジャケットやアクセサリーなど、ナノ・ユニバースが持つ膨大な数のコレクションを、カメラのストロボが光る一瞬の中にぎゅっと詰め込む、クリエイティブのアイデアが生まれたんです。さらにWebを主体にやってきた知見を生かした仕掛けも取り入れています。映像に登場するモデルをWebサイト上でクリックすると、映像が止まり、モデルが着ている服を実際に購入できるようなシステムも組みました。

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