3月13日~17日に米国オースティンで開催されるサウス・バイ・サウスウエスト(以下SXSW)インタラクティブ・フェスティバルで、SIXが開発した次世代スピーカー「Lyric Speaker(リリック・スピーカー)」が公開審査のファイナリストに選ばれた。
「SXSWアクセラレーター・コンペティション」と呼ばれるこの公開審査は、SXSWインタラクティブ・フェスティバルのメインイベントのひとつで、スタートアップ企業が観客および審査員の前で自社製品をプレゼンテーションする。審査員はベンチャービジネス投資家やテクノロジー専門家で、クリエイティビティや独自性、製品化の実現性、収益構造などの観点から審査されるという。今年は世界から500社を超える応募があり、全6部門でそれぞれ事前審査によって選ばれた計8社がファイナリストとしてプレゼンテーションの権利を得る。SIXは今回エンターテインメント・コンテントテクノロジー部門のファイナリストに選出された。日本企業の選出は初となる。
Lyric Speakerは、スピーカーと透過スクリーンが一体化した次世代型スピーカーで、モバイル端末から好きな音楽を再生すると、透過スクリーン上に歌詞がモーショングラフィックで表示される。音楽のデジタル配信の普及によって、CD付属の歌詞カードが姿を消し、「歌詞をじっくり楽しみながら音楽を聴く」機会が減っていることを背景に、歌詞を楽しむ新しい方法として開発、昨年9月に発表された。
SIX代表取締役社長の野添剛士氏は、「音楽体験をアップデートしたいという発想で開発した。昨年SXSWに参加し、ユーザー発の盛り上がりを現地で肌で感じたことで、ここで日本のアイデアやテクノロジーがどう評価されるのか挑戦してみたいという気持ちが生まれた。SXSWでは日本含めてアジアの国々がまだ存在感を示せていない。そこを巻返したいという思いもある」と話す。審査は14日に行われ、8社から3社に絞られたのち、15日の最終審査で優勝者が決定される。
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