ディー・エヌ・エーは17日、任天堂との資本・業務提携で合意したと発表した。
グローバル市場に向け、「スーパーマリオ」など任天堂の知的財産を活用したスマートデバイス向けゲームアプリを共同開発する。また、2015年秋をめどに会員制サービスも始める。
両社は株式を持ち合い、互いに220億円を出資。任天堂はDeNAの発行済株式10%、DeNAは任天堂の株式1.24%を取得する。
任天堂・岩田社長「スマホ入り口にゲーム人口を億単位に広げる」
任天堂の思惑は、ユーザーの新規開拓にある。岩田聡社長は「ユーザーの興味関心を獲得する競争は厳しい。スマホがゲーム専用機の普及に歯止めをかけているのも確か」と認めながら、「スマホの世界での稼働台数やユーザーとの接触頻度、のべ接触時間は強力だ。スマホを入り口に任天堂のコンテンツに興味を持ってもらい、専用機でより高度な体験を提供したい。かつてテレビを積極的に活用したのと同じ」と考えを述べた。
新たな会員制サービスは、スマホとゲーム専用機をつなぐ役割を担う。スマホや携帯機「ニンテンドー3DS」、据置型「WiiU」など複数デバイスをまたぐプラットホームとして任天堂が運営する。「任天堂はゲーム専用機ビジネスへの情熱を高めている。新たな専用機も開発中だ」として、開発コード「NX」と称する新機種が明らかとなった。新プラットホームには「NX」も加わる予定。
スマホ向けには専用タイトルを用意する。「今年中には形にしたい。同時展開数を増やしてもユーザーの興味関心が分散してしまうので、絞り込んで運営をスタートさせる。少なくとも億単位の規模のユーザーに楽しんでもらいたい」(岩田社長)。映像コンテンツ化やキャラクターの商品化なども取り組みを進めているという。
課金などビジネスモデルについては「基本無料を一律に否定はしない、すでに受け入れられている遊び方もあるだろう」としながら、「子どもにふさわしくないビジネスモデルを用いることはない。また、現行の手法が今後も有効とは限らない。何かプラスアルファのビジネスモデルが必要だ」(岩田社長)と含みを持たせた。
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