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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

「自分の感覚は全く信用していません」と話すベストセラー作家。その真意は?(ゲスト:水野敬也さん)【後編】

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【前回コラム】「アイドルのキャッチフレーズの掛け合いをラジオ収録の現場でやってみた(ゲスト:西野七瀬さん、高山一実さん)」はこちら

尊敬するピクサーのジョン・ラセターに直接質問をするために、呼ばれてもいないのに映画『ボルト』の記者会見に突撃取材を敢行した水野さん。はたして、ジョンラセから答えを聞き出すことはできたのか!?

今回の登場人物紹介

左から、澤本嘉光(すぐおわパーソナリティ)、水野敬也、中村洋基(すぐおわレギュラーゲスト)、権八成裕(すぐおわパーソナリティ)。

※本記事は11月14日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。

鉄拳さんとコラボの新刊『もしも悩みがなかったら』はどんな本?

中村:水野さん、10月発売の新刊『もしも悩みがなかったら』の話を聞かせてください。

水野:パラパラ漫画で有名な鉄拳さんと一緒に本を何冊か出していて、これは3冊目の本ですね。権八さん、この本はご存知ないですか?

権八:えー、全然知らなかった(笑)。

一同:累計34万部はすごいですね。

水野:今回の作品は特に素晴らしい内容になったと思います。

中村:どんな話か教えてもらってもいいですか?

水野:ざっくり言うと、悩みという概念が擬人化されている話です。主人公が悩んで自殺しそうなときに家の中にとてつもなく巨大な女が現れて、「ちょっと待って。自分はあなたの悩みです。あなたが悩んでいるからこんなに膨らんじゃいました。あなたが今、自殺したら私も消えちゃうから休戦して、悩みを減らす方法も教えますから、頑張ってみませんか?」みたいな感じで、2人が二人三脚で生活をはじめるという。

権八:面白い。

水野:権八さんにはこれを読んできてほしかった。僕のウィキペディアやブログじゃなくて、本を読んで「あの本よかったよ」って一言だけ言ってくれれば、世間が動くわけじゃないですか。

権八:あはは。だって、本ぜんぶ読むの大変そうじゃん(笑)。

水野:これは10分で読める絵本のような本です。

中村:確かに、絵本みたいですよね。僕はその前の鉄拳さんコラボ第1弾の『それでも僕は夢を見る』を読みました。まぁ、立ち読みでしたけど(笑)。

水野:ちょっと(笑)!でも、立ち読みでも読めちゃうぐらい、5分で読める本です。

中村:鉄拳さんとのコラボはどのようなコンセプトで?

水野:僕は国立科学博物館が好きでよく行くんですね。哺乳類展に行ったときも看板の説明が気合い入ったいい文章だったから読んでいたら、僕の後ろのカップルの男が「俺、字ダメだからいいわぁ」と、スーッと看板を通り過ぎていくんですよ。それで、オオカミのはく製を見て「やっべー、超かっけー!」と。

中村:看板の説明を読まずに。

水野:最初は「えーっ、字を否定したら俺生きていく価値ねーじゃん」と思いました。でも、ちょっと待てと。国立科学博物館にデートに来るんだから、彼らは大事にしなければいけない人だと。普通、遊園地やカフェに行くのに国立科学博物館を選ぶ彼らを見限っちゃダメですよね。だから、彼らにも面白がってもらえて、かつメッセージが伝わる形を考えたら、絵をガンガン使って、5分、10分で読めちゃうものじゃないかと。でも、読後感やカタルシスは同じように存在するものということで、あの絵本のような形が生まれました。

(3人しばし沈黙)

水野:・・・ちょっと!あなたたち、全然興味ないじゃないですか(笑)。今日は、広告界の猛者3人が「俺らの力でそれ売っていくよ、水野くん!」という展開になるんだろうと想像して来たのに!一番肝心のところで、なんで一番意気消沈してるんですか!

一同:

次ページ 「ベストセラーを連発しても自分を全く信用していない」へ続く