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コラム

広報会議スピンアウト企画「ウェブメディアの夜会」

「暇だから◯◯してみる」でヒット記事連発の暇な女子大生さんに直撃「個人でもブランドイメージを普段から意識して」

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月刊『広報会議』の砂流恵介さんによる連載「ウェブメディアで話題!キーパーソンに会いに行く」のスピンアウトシリーズ。企業のオウンドメディアが増えた今、発信力のある個人の書き手の皆さんを「ウェブメディア・アベンジャーズ」と密かに命名しました。第七弾は「暇な女子大生が馬鹿なことをやってみるブログ」を運営する暇な女子大生さん(通称:暇女)に直撃します。

アイドルの番組を見てセルフプロデュースを学ぶ

──暇女さんは、普段どういったことに気を付けて記事を書いていますか。

暇な女子大生さん(通称:暇女)

人々に与える印象がポジティブになるように、「炎上商法には手を出さない」「誹謗中傷になることは書かない」など気を付けています。一時的にアクセスが集まったとしても一度ネガティブなイメージがついてしまうと結果的に損しかしませんからね……。だからといって綺麗ごとばかり並べるわけではありません。例えばマツコ・デラックスさんは、毒は吐いてもイメージは悪くなるどころか上がる一方ですよね。ユーモアを含む毒は、逆に好感を持ってもらえるので積極的に使っていきたいと思っています。

マツコ・デラックスさんの他にも、DAIGOさんや、SHELLYさんって世間から嫌われていないですよね。そういう人ってセルフプロデュースが上手いんです。新旧の人気のあるアイドルを観察することも「自分を世の中にどう売っていくか」を考える上でとても参考になります。彼女たちがどういう風に若い女性から年配の男性までをファンにしていくのかを知るととても勉強になりますし、そもそもアイドルはプロデューサーや事務所など様々な人間が考えた「プロモーション戦略」の結晶なので。

あとは、「世に出しているコンテンツは常に誰かに見られているんだ」ということを意識し、ツイートひとつでも慎重に送り出すようにしています。

文章を商品として売るために何度も推敲する

──文章を読んでもらうために気を付けていることはありますか。

メーカーが商品を、ホテルがサービスを売るように、我々も文章を商品として売っているのだという意識をしなければならないと思います。企業が妥協した商品を売らないように、私も自分の中で何度も推敲した完璧な作品を発信するよう心がけています。自分の中でイマイチなまま公開することは読者にもクライアントさんにも失礼だし、自分にもウソをつくことになるので……。

他の人のブログやニュースサイトなどの文章を見ていると、内輪にしか通用しない言葉を使ったり、公然と人の悪口を書いていたり、「いかがでしたか?」などというコピペみたいな文章だけで構成していたり……。何も考えずに書いているんじゃないかと思えるものが多くて。「自分の文章を世の中に発表すること」を軽く見過ぎているなと感じます。もっと自分の中で精査した文章、読む人の立場に立っている文章を毎回出していれば、誰かが見てくれて、仕事を頼んでくれるし、認められるのになと感じます。

大事なのは、老若男女すべての層に通じる言葉で書くこと。一部の人しか分からない専門用語や業界用語は使わず、なるべく詳しい説明を混ぜながら話を進めていくように気を付けています。常に「読者はバックグラウンドなど何も知らないんだ」と意識する。発信者が一番やってはいけないのは、受け手を怒らせることではなく、受け手を置いてけぼりにすることだと思います。

次ページ 「友達と仲良くなる感覚で読者に歩み寄る」へ続く