ジェイアール東日本企画(以下、jeki)、ADKマーケティング・ソリューションズ(以下、ADK MS)、東急エージェンシーの3社は2019年4月、新会社「Data Chemistry(データ・ケミストリー)」を発足した。「Data Chemistry」は、データマーケティング領域の取り組みを共同で行うことを目的に設立され、この新会社により、3社によるデータ・マネジメント・プラットフォーム(DMP)の共同開発およびその活用を加速させていくとしている。
3社では2018年12月に、データマーケティング領域におけるパートナーシップ締結に向け、基本合意をしており、以後この基本合意に基づき詳細を検討し、今回の新会社発足に至った。代表取締役社長には、新会社の前身となるアクシバル(ADK MS 100%出資)の沼田洋一氏が就任する。
コミュニケーション領域におけるデータマーケティングでは、ターゲットのプロファイルを精緻に描くことができる「シングルソースデータ」と量的に担保された検証が可能となる「全数データ」の、それぞれの利点を生かした相互活用が重要となるとの考えから、新会社では前身となるアクシバルの「パネルデータ」による分析・プランニングの実績・知見を活かしながら、多様な「全数データ」を格納し、データ連携・分析を行うためのDMPを構築した。
今後「Data Chemistry」では生活者意識、メディア接触、購買行動の3つのデータを統合した調査パネルデータ「3Dデータベース」と、メディア接触ログ等の全数データ「DC Catalyzer」の2つを組み合わせた顧客データ分析により、既存顧客の理解を深めるとともに、新たな見込み顧客の獲得まで対応していく。ちなみに「3Dデータベース」はアクシバルが提供していたもので、「DC Catalyzer」はADKが開発中だったDMPをベースにしながら、新たに3社の枠組みで活用を進めていくソリューションとなる。
3社では、データマーケティング領域の業務や費用の効率化を図るデータ・マネジメント基盤とし「Data Chemistry」を活用するが、その他の競争領域については従来通り、各社がそれぞれに最適なマーケティングソリューションの提供に努めていくとしている。
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