身近な課題からSDGsを理解し行動にうつすには?『未来の授業 私たちのSDGs探究BOOK』

国際社会が共通して2030年までに達成すべき目標、SDGs(エスディジーズ/持続可能な開発目標)。すでに企業、自治体、NPOなどでSDGsへの取り組みが活発化していますが、教育現場においても、学習指導要領の改訂により「持続可能な社会の創り手を育む教育」が重視され、SDGsを取り入れる授業に注目が集まっています。 『未来の授業 私たちのSDGs探究BOOK』は、SDGsと日本の社会課題への探究活動を促す教材として活用できる書籍。小学校高学年から理解できる内容になっており、学校の授業にすぐ使えるほか、企業においてSDGsとの向きあい方を考える際の糸口にもなります。

—『未来の授業 私たちのSDGs探究BOOK』はどんな本ですか?

SDGsで掲げられた目標を眺めているだけでは、なかなか自分に関係があることとして捉えるのは難しいので、少しでも身近なものとして感じられるように、日本でも起きている課題や取り組みについて紹介しながら、SDGsについての理解も深まるようなつくりにしています。

—どんな社会課題を本で取り上げているのでしょうか?

「日本では6人に1人が貧しい生活をしている」「日本は雨がたくさん降るのに、将来は水不足?」「日本では古くなった橋やトンネルがどんどん増える?」など、日本の身近な問題を切り口としています。

例えば「必要な食べ物を日本人がどんどん捨てている?」という項目では、日本の食料自給率が先進国の中でも最低ランクの37%という事実と、一方でまだ食べられる食品が年間約643万トンも廃棄されていることに触れています。限りある食料資源を世界中のすべての人が手に入れられる仕組みが必要であること、SDGsの「飢餓をゼロに」「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」といった目標と関係が深いことについても、わかるようにしています。

「考えてみよう」というコーナーも設けました。「日本の食べ物、世界から輸入した食べ物にはどんなものがあるでしょうか?」「世界の人口増加の推移と、食料生産の推移を関連づけてみよう」「限りある食料資源を保ちつつ、世界の食糧不足を解決するにはどうすればいいのでしょうか?」などと問いかけ、議論が生まれるきっかけづくりをしています。本書を読んだ方が、未来社会を想像するだけでなく、「何か始めなくては」「今から何ができるだろうか?」という気持ちがわくことを狙っています。

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