イトーヨーカ堂は6月15日、ネットスーパーの注文専用アプリの運用を始めた。レシピを選ぶと、必要な食材が一括でカートに入る利便性が特徴。セール品を集めた「広告の品リスト」などの機能も搭載した。従来のWebサイトからの注文と合わせ、利用者の選択肢を増やす。
スマートフォンアプリ「イトーヨーカドーネットスーパー」の開発は、献立作成アプリ「タベリー」運営の10X(テンエックス)。レシピは7000以上を登録。日替わりでおすすめの献立を表示する。
新型コロナウイルス感染症の拡大で、食品スーパーのeコマースは追い風だ。ネットスーパー専用店舗の「セブン&アイネットスーパー西日暮里店」では2月、3月と、ミールキットやレトルト食品などが伸長した。まとめ買いが容易なため、客単価のけん引も見込まれる。
一方、配送時間の枠がすぐ埋まってしまうなどの課題も見えてきた。郊外店ではドライブスルー型、都心店舗では店頭や専用ロッカー、「セブン-イレブン」といった各拠点での受け取りの充実がカギとなりそうだ。
食品スーパーの市場規模は2019年で13兆983億円で、うち9兆8469億円を飲食料品が占める。経産省の「電子商取引に関する市場調査」では、「食品、飲料、酒類」の消費者向けEC市場規模は1兆6919億円。
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