Amazonが首位を維持、ブランド価値は前年比32%増
広告会社のWPPとWPPグループで調査・コンサルティング業務を担うカンターは6月30日、2020年の「ブランドZ 世界のブランド価値ランキングTop100」を発表した。
このランキングは、世界51カ国、380万人以上を対象とする消費者調査に基づいて測定されたデータと、企業の財務実績・業務分析を組み合わせてブランド価値を算出し、発表されたもの。企業の業績と株価の向上にブランドがもたらす価値を明らかにすることが目的。今回の分析には2020年4月以降の株価の動向も組み込まれており、COVID-19の影響も反映されている。
ランキングでは昨年に引き続きAmazonが首位を維持。ブランド価値は前年比32%増の4159億ドルとなった。Googleから3位を奪還したMicrosoftは、Office365とMicrosoft Teamsを搭載したクラウド対応で、職場における業務連携の成長を支援。ロックダウンや外出自粛が続く中でも、「通常通りのビジネス」の維持に貢献したことが要因としている。
■2020年のブランドZ Top10
ブランド成長の鍵はイノベーションと創造性
同調査では、コロナ禍においてオンライン環境の中で過ごす時間が増えたことで、イノベーションと創造性がブランド成長の鍵を握っていたとしている。急成長したブランドのひとつであるTikTokは、今年の新規参入ブランドの中では最も高い順位の79位を獲得。ユーザー主体のコンテンツを提供できることで、広告だけではなく、ECとのリンクで収益を得た。
ブランドZのチェアマンであるデイビッド・ロス氏は、「企業やブランドがブランド構築への投資の重要性を理解し、その結果、より強く、よりしなやかな対応を行っているため、10年前と比較してもブランド・エクイティ(資産価値)が大幅に向上している。COVID-19の影響は、規模や地域に関係なく世界中すべてのビジネスに影響を与えたが、マーケティングに一貫投資をすることは、こういったビジネス危機を乗り切るのに役立つ」とコメントしている。
日本ブランドはTOYOTAとNTTがTop100にランクイン
日本は昨年と同様2ブランドがランクインし、TOYOTAは48位、NTTは前年よりランクアップして63位だった。TOYOTAは昨年よりもランクダウンしたが、調査開始以来15年間、日本のトップブランドを維持し続けている。またNTTは通信プロバイダーのカテゴリーランキングにおいては8位となった。
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