サイカは9月29日、テレビCM出稿サービス「XICA ADVA (サイカアドバ/以下、アドバ)」の提供を開始した。「アドバ」はテレビCMの全ての出稿プロセスにデータサイエンスを実装し、データ分析に基づき、売上などの事業成果にコミットする成果報酬型のテレビCM出稿サービスだという。「マゼラン」は、「アドバ」のリリースに伴い「アドバ」のサービスラインナップに統合され、「ADVA MAGELLAN(アドバ マゼラン)」へと改称される。
サイカの創業は2012年。その後、2016年からデータサイエンスを活用した広告効果分析ツール「XICA magellan(以下、マゼラン)」を提供してきた。サービス提供に際して実施されたメディア向けの説明会に登場した、同社・代表取締役CEOの平尾喜昭氏は、「アドバ」の提供を開始した理由について「『マゼラン』の提供を通じて、クライアント企業から寄せられていた声に応えたサービスである」と説明。
さらに「広告効果分析ツールである『マゼラン』は、広告活動のPDCAサイクルにおいて、特にC(Check)の部分を担ってきた。分析は非常に重要ではあるが、導入企業からは分析だけでなく、広告出稿の実践まで担ってもらえるサービスはできないか、との要望をいただいていた。特にテレビCM出稿に対するニーズが高かったことから、テレビCMに特化したアドエージェンシー事業『アドバ』の提供の開始に至った」と続けた。
「アドバ」の特長は大きく2つある。ひとつが「テレビCM出稿の全てのプロセスにデータサイエンスを実装」している点。投資額の決定から、エリア配分、局配分、線引き、フライトパターンに至るまで、定量的な評価に基づき、売上などの事業成果を最大化する出稿プランを算出することができるという。
もうひとつが「売上などの事業成果にコミットする成果報酬型モデル」を採用している点。出稿ボリュームに応じたマージンモデルではなく、売上などの事業成果を対象とする成果報酬モデルとなっている。
また平尾氏は「テレビは家族、友達同士など年齢、性別を超えて話題の中心となる稀有なメディアだと考えている。一方でデータを見ると、この10年間、テレビ広告の市場規模は停滞している。なぜ、このようなギャップが生まれるのか。それはテレビ広告の事業に与える成果が見えない点、成果と連動した運用ができない点にあると考えている。この課題を解決することで、テレビの価値をさらに高めることができると考えている」と話した。
■「アドバ」のサービス概要
■サイカが提示した「アドバ」の特長
発表会の最後に平尾氏は今後の展開についても言及。「『マゼラン』の累計導入社数、2020年末までに400社を目指し、その実績をベースに、『アドバ』の導入を拡大していきたい。また2020年中を目処に、アドバのサービスラインナップを拡充し、テレビCMのクリエイティブ制作をデータサイエンスにより支援する『ADVA CREATOR』の提供を開始する予定」と話した。
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