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オーディオコンテンツ活用のこれから③ “耳のコミュニケーション”だからこそ ブランドの世界観を伝えられる

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従来の放送だけでなく、デジタルを介した通信の領域にも広がるオーディオコンテンツ。消費者が、そのコンテンツに触れる機会が増える中で、企業にとってはどのような活用可能性があるのだろうか。スポティファイジャパンの藤井哲尚氏に話を聞く。

月刊『宣伝会議』4月号(3月1日発売)では「ラジオを起点にデジタルへも広がるデジタル化で進化!『オーディオアド』の活用術」と題し特集を組みました。ここでは、本誌に掲載した記事の一部を公開します。

音声広告は目的を直接的に訴求できる

日々、人々はさまざまな広告に触れていますが、それらはほとんどが視覚から入ってくるものです。そのため、人は無意識に視覚から入ってくる情報の取捨選択をしています。視覚に訴求する広告は、その中でも、ターゲットに届く広告を打たなければいけません。

一方で音声の場合、人は一度に複数の音を聞き分けるのは難しいため、ラジオや音楽鑑賞のように、「ながら作業」をしながら聞いていたとしても、基本的に耳はひとつの音を聞いています。そのため、視覚とは違い、音声による広告は、取捨選択されるようなことは起こりづらく、認識率や広告理解度が高いことが特徴です。

また、このように聴覚を占有できることによって、強いブランドの体験を音声広告では提供することが可能です。もともと、テレビドラマや映画では、音は雰囲気やシーンをつくる上での重要な要素です。そういった空気感をつくることは、音声の強みでもありますので、それを活かし、ブランドの世界観を訴求することができるのです。

広告主企業にとって音声広告は、動画広告とは違い、比較的簡単に始められるというのも特徴のひとつで、制作コストも抑えられます。特に、歴史あるブランドであればあるほど、サウンドロゴやCMソングなど音のアセットを持っているでしょう。そうしたアセットを掘り起こして新しく活用するというのもひとつの方法です。

ただ、音声広告のクリエイティブには、他のフォーマットにはない工夫が必要になります。近年の広告は全体的に、広告らしいものを避ける傾向にあります。しかし、音声広告はそれとは逆に、広告の目的とすることを直接的に訴求することが重要です。音声で、おくゆかしい表現をしてしまうと、内容が複雑になり、理解が難しくなってしまうためです。実際に当社が国内外で共有しているベストプラクティス集にも、「音声広告は、生活者に何をしてほしいかはっきり言おう」とあります。

これからは音声広告で人々の生活をサポート

今後、音声広告は間違いなく、デジタル広告で起きているものと同様の進化が起きていくと考えます。ラジオ番組のコンテンツや音楽は、通勤・通学中、車の運転中、料理中など、日常的に聞いているものです。つまり、比較的決まった時間帯やシーンで聞かれているため、より生活に寄り添って、必要な情報を必要としている人に、広告を届けるということが重要になってくるでしょう。

当社も、プラットフォームとして、より生活者の気持ちの変化や環境の変化をとらえ、人々の生活をサポートできるような音声広告に取り組んでいきたいと思います。

スポティファイジャパン 広告事業統括
藤井 哲尚氏

 

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TOKYO FM/radiko/スポティファイジャパン