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新型コロナウイルスの影響による巣ごもり消費の拡大で加速する、生活者のインターネットショッピングの利用。ECでの購買体験を強化するために、ライブコマースを始めた企業も多数ありました。しかし、日本のライブコマース市場は発展途上であるため、先行事例も少なく、興味はあるものの取り組みづらいという企業も多いはず。そこで、本稿では、宣伝会議が開講する「ライブコマース基礎講座」で講師を務める17LIVEの村井宏海氏が、前回のライブコマースのトレンドに続いて、今回は、実施するまでの事前準備と運用のポイントを解説します。
ライブコマース企画の3ステップ
ライブコマースの配信までに必要な準備は大きく分けると3つです。
①企画
②告知
③リハーサル
①企画
まずは、自社でどのような配信を行うか決めることが最初のステップです。企画が決まればそれに合わせた演者・台本・オファーをそれぞれ決めていきます。
●演者
演者で皆さん悩まれるのが、自社スタッフかインフルエンサーのどちらを活用するかという点です。基本的には最低1名以上は自社スタッフが登場するのがよいでしょう。ライブ配信中に視聴者から流れてくる質問のほとんどは商品についての質問です。多くの場合、商品に関して一番詳しいのはインフルエンサーではなく、自社スタッフですので対応できるスタッフを配置することを推奨しています。
また、ライブコマースは店舗やECに次ぐ第3のチャネルです。新しいチャネルを作っていくという意味で、中長期的な取り組みになるので自社スタッフを育成してノウハウを蓄積していくことが重要になっていくでしょう。
インフルエンサーを起用する場合は、MCやゲストとしてなど、集客を期待することが多いです。その際重要なのは、ブランドや商品と親和性の高いインフルエンサーを起用すること。家電を販売する時には、一般的なインフルエンサーではなく、家電マニアのインフルエンサーの方が説得力を感じる方は多いと思いのではないでしょうか。