本の世界に浸れる選書専門店で、思考をアップデート/双子のライオン堂(赤坂)

2015年に白山から赤坂へと移転した選書専門店 双子のライオン堂。オンライン古書店からはじまった書店のこだわりについて、店長の竹田信弥氏に話を聞いた。アイデアの宝庫である書店で働く視点から、その店ならではの特徴やこだわりを紹介する本連載。日々新しい何かとの出会いを求めて書店に通う人、自分好みの書店に出会いたい人、とにかく本が好きな人に向けて、新たな書店の楽しみ方を提案する。

双子のライオン堂店長 竹田信弥氏。

 

100年続く書店をつくるための工夫とは

――もともとはオンライン古書店としてスタートし、2013年白山で実店舗をオープン。その2年後に現在の赤坂に移店されましたが、場所を選ぶ際の決め手などはあったのでしょうか。

白山でお借りしていた物件のオーナーが建物を手放すことになったことがきっかけで移転が決まりました。赤坂には会社が多くありますし、アクセスが良い。多くの人が来店しやすい場所がいいなとは考えていたので、今の場所を選びました。実は特にこれといった理由はないんです(笑)。

コロナ禍でほかの駅から赤坂に訪れる人が減った一方で、町内会の人とのコミュニケーションが増えたと感じています。これからは地域密着型書店として、赤坂の人にふらっと立ち寄ってもらえるような書店づくりもしていきたいなと思っています。最近ではボードゲーム会などのイベントも開催しています。

 ――15時から20時が開店時間ですが、これはなぜ?

当店は水・木・金・土の15時から20時しか営業していません。私は書店の営業以外に、他の仕事もしているので、その中で無理なく営業できる時間帯として現在の時間帯を選びました。これは白山での開店当初から変わっていません。

開店当初から「双子のライオン堂を100年続く書店にしたい」という思いでやってきました。どうしたら長く自分の書店を続けていけるのか考えたときに、書店の売上だけに頼るのは違うと感じていました。今回のコロナといった突然のこともありますし、私自身にもいつ何が起こるか分からない。どんな状況にも対応できるような経営スタイルをと考えた結果、書店経営以外の業務も行えるような現在の形態になりました。

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