優れたテレビ・ラジオ番組に贈られる「第62回ギャラクシー賞」(放送批評懇談会主催)が6月2日に発表された。テレビ部門の大賞にはNHK連続テレビ小説『虎に翼』が選ばれた。日本初の女性弁護士・三淵嘉子をモデルにしたストーリーで、平均視聴率は16.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。リーガルドラマという無骨なテーマにも関わらず、ヒロインを務めた女優の伊藤沙莉の口癖「はて?」から始まる世の中の不条理への切り込みが視聴者を共感させた。
視聴者投票によるマイベストTV賞グランプリには、ドラマNEXT「ひだまりが聴こえる」(テレビ東京)が選ばれた。また放送の新しいチャレンジを応援する「フロンティア賞」には今年15周年を迎えるradikoが選出された。ラジオという伝統的なメディアにテクノロジーを融合させ、ラジオの新たな可能性を生み出した功績が評価された。日本でラジオ放送が開始されてから100周年を迎える2025年、ラジオのさらなる発展の象徴としてフロンティア賞を贈られた。
2024年度のギャラクシー賞テレビ部門は、414作品が審査対象となった。時代性やテーマ性、着眼点などを考慮し、入賞作品14本と特別賞、個人賞が選出された。ジャーナリズムを体現するドキュメンタリー。生きづらさを抱えた人たちに寄り添ったドラマ。エンターテインメントの新たな可能性を切り拓くバラエティ。多岐多彩にわたりテレビの魅力を伝える意欲作が並んだ。入賞作品は以下の通り。