増加するMFAサイト、悪化する広告体験…世界のマーケターはこの状況にどう向き合っているのか?

生成AIの進化によるMFA(Media-for-Advertising)サイトの増加や、ソーシャルメディアの普及によるフェイクニュースや誹謗中傷、虚偽情報の拡散によって、広告の信頼性が脅かされる状況が生まれている。このような環境下に世界のマーケターはどう対応しているのか。来日した米国DoubleVerifyのCMOであるダン・スリヴヤノフスキー氏と事業開発部門のトップのスティーブン・ウールウェイ氏、日本法人の代表取締役社長の武田隆氏に世界のデジタル広告の動向を聞く。

デジタル広告市場で拡大が顕著な3つの領域とは?

──DoubleVerifyの今年度の注力領域やトピックとなる事象を教えてください。ダン

:デジタル広告の市場は拡大を続けていますが、中でも拡大が顕著な3つの領域があり、私たちが注力しているのはこの3領域になります。

拡大が顕著な領域の1つ目が「キュレーテッド・インベントリー」です。プレミアムでクオリティの高いメディアを、パブリッシャーから直接プログラマティックで購入する動きが、広まっています。

1つ目は「ソーシャル」です。ますます消費者はより多くの時間をソーシャル空間で過ごすようになっているため、この領域は引き続き成長しています。

そして3つ目が「CTV」です。現在、CTVや動画配信サービスは、デジタル広告の分野で、非常に大きな成長を見せています。

領域としては、これら3つに着目しつつ、事業全体としてはプロテクションからパフォーマンスへと提供価値をシフトさせてきています。当社は、アドベリフィケーションツールを通じた、メディアプロテクションの事業で成長を遂げてきましたが、そこからパフォーマンスを最大化する支援へと進み始めています。

昨今、デジタルマーケティング向けAI(人工知能)による最適化ソリューションであるScibidsやマーケティングアトリビューションのRockerboxの買収によって統合的なマーケティング投資の配分を最適化し、効果を最大化することに貢献できるようにもなりました。

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