厚生労働省は7月4日、「経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会」(座長:坂爪洋美・法政大学キャリアデザイン学部教授)の中間とりまとめを公表した。同研究会では2月から、企業内におけるキャリアコンサルティングに必要な能力を中心に議論してきた。中間取りまとめでは、「キャリア支援を軸に組織の活性化と持続的成長を後押しすることが、キャリアコンサルタントに期待される役割であると考えられる」としている。
新たな状況変化に対応したキャリアコンサルティング能力
2016年にキャリアコンサルタントが国家資格化されて以降、DXの進展などで産業構造が変化するとともに、個人が自らキャリアを築き上げる必要性がさらに増してきた。また、企業においても、人的資本投資も含めた生産性の向上に向けた戦略的な取組が必要となってきている。
そこで、キャリアコンサルタントが近年の新たな状況変化に対応したキャリアコンサルティングに必要な能力を得るとともに、そうした能力を身につけたキャリアコンサルタントが活躍するような環境を整備するために有効な施策を検討するため、研究会を設置。学識者、実務者、企業・需給調整領域関係者のメンバーで議論してきた。中間とりまとめは、これまでの議論を総括するものだ。