日本取引所グループ(JPX)傘下のJPX総研と日本経済新聞社は、7月22日から新たな株価指数「JPX日経インデックス人的資本100」の算出・公表を開始した。同指数は、人的資本を意識した経営への取組状況を踏まえて選定した企業のパフォーマンスを表すもの。「企業における一層の人的資本経営に繋がり、投資家がこれによる企業価値向上の成果を受け取ることで、更に人的資本に関する取組みが促進される」という好循環が期待されるという。
人的資本開示も背景
同指数の算定・公表の背景のひとつに、有価証券報告書での人的資本開示がある。2023年3月期の有報から人的資本に関する開示が義務化されるなど、近年、人的資本を意識した経営が企業の競争力や企業価値向上の観点で重要であるとの認識が高まっている。そうした中、「人的資本に関する開示や取組みを充実させている企業の株価動向を表す指数として利用されることを目指す」という。
ドイツに本拠を置くESG評価会社であるESG Book社がSASB(サステナビリティ会計基準審議会)に関する情報開示を踏まえて算出する人的資本スコアが銘柄選定のベース。その上で、目下、日本企業にとって重要と考えられるポイントを加点項目とした総合人的資本スコアを計算し、JPX日経インデックス400の構成銘柄のうち上位100銘柄を選ぶ。