電通は8月26日、電通デジタルとともに電通独自の生活者意識調査データを活用してマーケティングターゲットを探索し、広告メッセージのコンセプトを提案する生成AIツールを開発したと発表した。今後は国内電通グループ各社で運用を開始する。
本ツールでは、電通独自のデータ基盤内の生活者パネルデータに採録されている137の商品カテゴリ・計4915銘柄（8月25日現在）に関する購入・使用意向のデータを活用し、任意のブランドに対する適切なターゲット探索を行う。
また、選定されたターゲットに向けた広告メッセージのコンセプトを複数案出力する機能を備えており、電通の戦略プランナーが記述した例を事前学習することで、完成度を高めているという。
従来、熟練プランナーがターゲット分析を行うには、データ分析作業と分析結果に基づくメッセージコンセプトの検討・記述に数時間の作業時間を要したが、本ツールを活用することで、数分で複数パターンのターゲット分析結果とコンセプト案を出力することが可能になる。生成されたコンセプト案をプランナーの知見や感性を生かしてブラッシュアップすることで、より高品質なアウトプットに仕上げることができるという。
完成したメッセーコンセプトは、運用中の電通のコピーライターの思考プロセスをAIに学習させた広告コピー生成ツール「AICO2（アイコ ツー）」と連携することで、広告メッセージのコンセプト開発から各ターゲットに向けた「心に響くコピー」生成までの一気通貫を目指す。
