私が茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校の校長として着任して以来、花王時代に培ったマーケティングの視点を学校経営に活かしてきました。少子化が進む現代において、学校もまた、社会のニーズを捉え、自らの価値を明確に打ち出す必要があります。
私たちは、単なる進学校ではない、生徒一人ひとりが社会と深くつながり、将来、地域で活躍できる力を育む場所として、独自の学校ブランドを築き上げています。その象徴が、今回ご紹介する「社会とつながる探究授業」です。この授業は、これからの時代を生き抜くために不可欠な、生徒の「主体性」を育むことを最大の目的としています。
「ふるさと」を下妻に変える本気のビジネスチャレンジ
この授業は、下妻市役所や地元企業のスズラン・ロードハウスとの連携、そして何よりも楽天グループの全面的なご協力のもとで実現しています。生徒たちは、地域が抱える「もったいない」という課題を「ふるさと納税×地元産業×ECサイト」という本物のビジネスに転換することに、本気で挑戦しています。
彼らが取り組んでいるのは、規格外の農産物を付加価値の高い返礼品へと生まれ変わらせる「すてないプロジェクト」。これは単なる体験学習ではありません。生産者の方々と膝を突き合わせ、商品の企画から販売までを、楽天のプロフェッショナルな方々から直接アドバイスを受けながら進めています。その真剣な眼差しは、まさしく未来の起業家、ビジネスパーソンそのものです。こちらの内容を担当するのが「地域ビジネスゼミ」です。私も自ら担当講師として関わらせて頂いております。
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生井秀一(茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校 校長)
生井秀一(茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校 校長)
花王の販売子会社に入社し、営業部門で大手流通チェーンを担当。ヘアケアブランドのマーケティングを担当した後、2015年にECの営業マネジャーとなり、花王のECビジネスを推進。2018年に全社DX推進をするプロジェクト型組織の先端技術戦略室に異動。2021年にDX戦略推進センターを設立、全社DX戦略を担当した。過去3度、社長賞を獲得。花王グループのDXを推進し、ECビジネスの構築などの推進役を担う。
2023年に茨城県とエン・ジャパンが実施した「ソーシャルインパクト採用」において、茨城県内の中高一貫校・専門高校の「校長」を教員免許不問で公募するプロジェクトに応募。1645人の応募者のなかから選ばれ、花王を退職して2023年4月から民間出身者の校長として茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校に着任。
生井秀一(茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校 校長)
花王の販売子会社に入社し、営業部門で大手流通チェーンを担当。ヘアケアブランドのマーケティングを担当した後、2015年にECの営業マネジャーとなり、花王のECビジネスを推進。2018年に全社DX推進をするプロジェクト型組織の先端技術戦略室に異動。2021年にDX戦略推進センターを設立、全社DX戦略を担当した。過去3度、社長賞を獲得。花王グループのDXを推進し、ECビジネスの構築などの推進役を担う。
2023年に茨城県とエン・ジャパンが実施した「ソーシャルインパクト採用」において、茨城県内の中高一貫校・専門高校の「校長」を教員免許不問で公募するプロジェクトに応募。1645人の応募者のなかから選ばれ、花王を退職して2023年4月から民間出身者の校長として茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校に着任。
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