大手町の複合施設「Otemachi One」ラッセル・モーリス初のパブリックアート公開

三井物産と三井不動産による東京・大手町の複合施設「Otemachi One」で9月24日から、英国出身アーティストのラッセル・モーリス氏による展示「O by Russell Maurice」がスタートした。自然とアートが調和する空間づくりの一環で、本企画のために制作されたパブリックアートを楽しむことができる。期間は11月7日まで。

大型彫刻《You might not like it, but we’re all connected》(気に入らないかもしれないけど、私たちはすべてつながっている)と、ラッセル・モーリス氏。

大型彫刻《You might not like it, but we’re all connected》(気に入らないかもしれないけど、私たちはすべてつながっている)と、ラッセル・モーリス氏。

ラッセル・モーリス氏はイギリス・ニューカッスル出身で、現在は日本在住。自然科学やアニミズム、SFやアニメーションなど多様な分野に精通し、それらを融合させた作品で世界的に評価を得てきた。

モーリス氏がパブリックアートを手がけるのは初。「これほど大きな彫刻作品を製作することも初めてのこと。ブロンズという材料の性質上、作品が変化していく様子も楽しみにしています」と話している。

作品は銀色の大型彫刻と小型ブロンズ群で構成されたインスタレーションとして展開。大型彫刻は六角形を基調としており、小型ブロンズ群の作品は芝生にキノコが環状に並んで生える「フェアリーリング」と呼ばれる不思議な自然現象から着想を得たもの。いずれも今回の展示タイトルでも表現されている「O」の文字のように途切れない輪や自然界の循環、自然界や動植物の構造・現象、そのつながりを具現化したものになっている。

芝生のコーナーには、15〜35cmほどのブロンズ像を用いた作品群が登場。

芝生のコーナーには、15〜35cmほどのブロンズ像を用いた作品群が登場。

芝生のコーナーには、15〜35cmほどのブロンズ像を用いた作品群が登場。

芝生のコーナーには、15〜35cmほどのブロンズ像を用いた作品群が登場。近くにビーズクッションがおかれたプレイアブルな環境となっている。

今回の企画を手がけたNOZZA SERVICEの渡邉憲行氏によれば、モーリス氏は新たなアート表現である「コミック・アブストラクション」というムーブメントを牽引してきたアーティストの一人。「Otemachi One GARDENは託児所が近くにあることもあり、親子連れが多い。子どもにも親しみやすい環境には、キャラクターなどコミック的な要素を持つモーリス氏の作品があっていると考えました」と意図を説明した。

「Otemachi One」は2020年に開業。2022年12月に約6000平方メートルの緑地空間「Otemachi One GARDEN」をオープンし、これまでニコライ・バーグマン氏のフラワーインスタレーション(2023年)やYOSHIROTTEN氏のパブリックアートの展示(2024年)などを実施してきた。

2025年からは新たに「大手町で“自然とアート”によって、ほっと一息つける空間を提供する」ことを目的として、「Otemachi One ART BREAK」と題したアートプロジェクトを開始。第一弾では、竹あかり総合プロデュース集団「CHIKAKEN(ちかけん)」の池田親生氏による「Otemachi One竹あかり-灯りの蕾-」を6月16日から8月1日にかけて開催した。

advertimes_endmark


この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ