工作は命のサイクルを学ぶ体験—「わくわくさん」こと久保田雅人氏「私の広告観」出張所

月刊『宣伝会議』では、社会に大きな影響を与える有識者が、いまの広告やメディア、コミュニケーションについて、どのように捉えているのかをインタビューする企画「私の広告観」を連載中。ここでは「私の広告観 出張所」として、インタビューの一部や誌面では掲載しきれなかった話をお届けします。今回登場するのは、NHK Eテレの子ども向け工作番組『つくってあそぼ』で“わくわくさん”として出演し、人気を博した久保田雅人さんです。
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久保田雅人さん

わくわくさん。東京都出身。NHKEテレで放送していた『つくってあそぼ』に“わくわくさん”として長年出演した。現在も「わくわくさん」としての活動を行っており、保育園、保母さん向けに「工作教室」を開催して工作の楽しみを「工作の伝道師」として広めている。自身の公式YouTubeで、多くの工作を紹介している。

Q.久保田さんが工作を通して、子どもたちに学んでほしいことを教えてください。

私は、1990年に放送を開始した『つくってあそぼ』(NHK Eテレ)に、2013年の番組終了まで出演し、さまざまな工作を披露してきました。番組終了後はYouTubeチャンネルなどに活動の場を移し、子どもたちや保護者に、工作の面白さや魅力を伝え続けています。

私自身も、子どもの頃から、プラモデルづくりや工作に親しんできました。DIY好きの父親と一緒にものづくりに勤しんだ思い出から、親子で工作に向き合う時間を大切にしてほしいという思いがあり、それが現在の活動のモチベーションとなっています。

工作とは命のサイクルと同じです。つくった工作物はずっと取っておくこともできますが、保管スペースの制限もありますし、多くはいずれ捨ててしまうでしょう。子どもたちが自分でつくった物は、責任を持って自分で処分する。そのプロセスを保護者の方は見守ってほしい。物が生まれた意味や大切さを、工作を通じて子どもたちに学んでほしいというのが私の願いです。

写真 実際に工作の様子を見せてくれた久保田さん

実際に工作の様子を見せてくれた久保田さん。「目の前の100人を楽しませることができなければ、番組を見ている何万人もの子どもたちを楽しませることはできない」と話す。

Q.テレビ全盛時代に育った久保田さんにとって、印象的なCMはありますか?

「CMは総合芸術」です! 私の好きなCMは、JR東海の「クリスマス・エクスプレス」。深津絵里さんを起用し、今でも語り継がれる伝説のCMのひとつで、演出や構成、山下達郎のCMソング、すべてがお気に入りです。

また、明るく軽快なCMソングが大好きで、幼い頃に好きだったものは今でもよく覚えています。歌の効果で売上が爆発的に上がったという商品の話を昔はよく聞いたものです。

最近は、そんなテレビCM見かけなくなったなぁと思ったら、今はTikTokでいろんな歌が流行っているんですね。ずいぶん勢いのあるメディアだなと感心します。

ただ、メディアが変わっても、“歌の力”は普遍的なものだと思うので、親子で歌えるような親しみやすいCMソングがもっと増えるとよいなと思います。子どもの頃に影響を受けた広告は大人になっても記憶に残るもの。子どもたちにファンになってもらえれば、その商品やサービスはロングセラーとしてずっと親しまれていくのではないでしょうか

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