『美しいブランドのつくりかた 400件の実績から編み出した「シバジム」式コンセプトの作法』の刊行を記念して、著者である柴田陽子事務所 代表・柴田陽子氏と、同シニアディレクター・中原真理氏によるトークイベントが開催された。20周年を迎えた同事務所が掲げたビジョン「Make a Beautiful Brand」。その言葉に込めた「美しいブランド」への想いを軸に、書籍を出版するに至った経緯や、柴田氏、中原氏が考える「美しさ」についてなど、シバジムを知るための要素が詰まったイベントを、ダイジェストでお届けする(聞き手は『宣伝会議』編集長・谷口優)。
イベントは、10月17日に代官山 蔦屋書店で開催
妥協を許さず、たどり着いた念願の一冊
柴田
: 私はこれまでにも何冊か本を出していますが、「個人としての仕事のやり方」や「人生への向き合い方」といった、自己啓発的な内容のものが中心でした。今回は初めて、「ブランディングをする会社」、つまり、柴田陽子事務所として、その「ブランドのつくりかた」を一冊にまとめようと思いました。
シバジム名義の書籍は以前から出したいと考えていましたが、「あまり売れないのではないか」「マーケットが小さいのではないか」と言われて、なかなか出版の企画としてまとまらなかったという経緯があります。そんな中で、宣伝会議さんが「この素晴らしい実績を体系立ててまとめることに意味がある」とおっしゃってくださって。出版が決まったと時は、もう「やった!」という気持ちでした。シバジムの本の出版は、隣にいる中原にとっても、ちょっとした目標だったのですよね。
中原
: そうなんです。「ブランディングの会社としての柴田陽子事務所を、もっと知ってもらいたい」と思って、目標に掲げていました。付き合いのある出版関係の方にもご相談しましたが、企画を出してもらっても、「これはシバジムのことがわかっていないな」「この企画は違う」ということばかりで、5、6社は見送りました。
