C2PA(Content Credentials)とは何か
「Sora2」や「Veo3.1」など、動画生成AIの話題とともに、「C2PA」に関わる議論が加速しています。
これまでの連載上でも何度か言及してきましたが、「C2PA」とは、デジタルコンテンツの出所と加工履歴を証明する技術仕様を策定する業界団体であり、その仕様の名称でもあります。目的は、デジタルコンテンツの信ぴょう性を証明し、フェイクニュースやディープフェイクなどの誤情報の拡散を防ぐことです。
作成者や編集ツール、作成日時などの情報がメタデータとして埋め込まれ、コンテンツがどのように作成・編集されたかを確認できるようになります。
業界団体としての「C2PA」には、Adobe、Microsoftを筆頭に、Intel、Amazon、Google、OpenAI、ソニー、Canon、NHKなど、多くの企業が参画しています。これらの企業は、「C2PA」の仕様策定に協力し、コンテンツの真正性を保証するための技術開発を進めています。
「C2PA」はオープンな仕様であり、誰でも利用・実装が可能です。これにより、デジタルコンテンツの信頼性を高めるための共通基盤が形成されつつあります。
こうした背景からすると、Googleの「SynthID」と競合する技術であるとも言えますが、C2PAはあくまで「来歴の証明」に特化しており、GoogleのようにAI生成物に透かしを埋め込むアプローチとは異なります。C2PAは、コンテンツの出所と加工履歴を透明にすることで、信頼性を高めることを目的としているのです。
YouTube、スマートフォンにも「C2PA」の波
「YouTubeのポリシー」より抜粋。
YouTubeは、「現実的に見える合成」を含むコンテンツに対し、自己開示を義務付けており、健康、ニュース、選挙といった公共性の高いテーマにおいては、より強いラベル表示を求めています。
将来的にはC2PAの活用に言及しており、「撮影ラベル」などと合わせて、表記がさらに高度化する可能性を示唆していると言えます。
実際、2025年7月15日には、YouTubeの収益化ポリシーが更新され、AIによる大量生産コンテンツや反復的な動画が収益化の対象外となるなど、プラットフォーム側が人間による創造性を重視する姿勢を明確にしているのは、ご存じの通りかと思います。

