小学生の「生成AI」認知率74.7%、うち利用経験8割・学校利用4割に

ベネッセコーポレーションは、小学3〜6年生とその保護者1032組を対象に、生成AIの認知・利用実態に関する調査結果を発表した。調査によれば、小学生の生成AI認知率は74.7%に達し、2023年から約26ポイント増加。保護者の認知率も89.6%と大幅に伸び、家庭における生成AIの存在感が急速に高まっていることが明らかになった。

認知・利用は急拡大、すでに“日常ツール”に

生成AIを認知している小学生のうち、8割以上が利用経験を持つと回答。すでに「日常的に使う」段階に入りつつあり、調査では“習慣化フェーズ”に進んだと分析されている。家庭では「保護者のスマホ・PCを使う」が最も多く、自身のデバイスから利用するケースも増えている。

一方で、「家庭で生成AIの使い方について話したことがある」と答えた割合は約5割にとどまり、2023年調査から大きな変化はみられない。利用が急速に拡大する一方、家庭でのルール作りや親子間の対話が追いついていない状況が浮き彫りとなった。

小学生の6割は情報探索の初動にAI

小学生の約半数は「AIと話すと楽しい」「安心する」と回答し、生成AIへの親近感が顕著に表れた。さらに6割が「わからないときはまずAIに聞く」と答えており、情報探索の初動がAIへ移りつつある実態も見える。

同時に「AIが間違っていると感じたことがある」も約6割にのぼり、誤情報に気づく経験も一定程度蓄積されていることが示された。

学校での利用も4割に拡大

また生成AIを認知している小学生のうち、約4割は学校でAIを使った授業や宿題の経験があると回答。学校教育の中にも生成AIが浸透し始めている。

利用時に大事だと思うことでは、子ども・保護者ともに「個人情報は入力しない」が最上位。続いて「正しい情報かどうかを確かめる」が続いた。2024年から大きく変化しておらず、リスクへの基本的な意識は維持されている。

ベネッセは、利用が一般化する一方で、家庭でのルール作りや利用方針の共有が進んでいない点を課題として指摘。子どもたちの学びや生活に生成AIが本格的に入り込む中で、家庭と学校の双方が、リスクを理解しつつ「どう使いこなすか」の視点を持つことが求められていく。

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