デザインの力で社会の仕組みを良くし、続く形にしたい

第一線のマーケター・クリエイターが明かす、キャリアアップの奥義。今回は、NTTデータの長岡仁さんにこれまでのキャリアについて伺いました。良い転職は、良質な情報を入手することから始まります。「こんなはずではなかったのに…」とならないための、転職情報をお届けします!

デザイナーに関心を持ち広告業界へ

━━新卒で広告業界への就職を目指した理由は?

広告業界に興味を持ったのは、幼少期からのさまざまな経験が影響していると思います。

父が彫刻家だったので、僕にとって表現はいつも生活のそばにあるものでした。一方で、支えが必要な家族がいたため、家族全員でよく福祉施設へ通っていました。その中で、母が状況を前向きに捉え、空気まで変えてしまう姿を間近で見てきました。今で言う「多様性」という価値を、概念より先に体験として知ったのだと思います。こうした原体験が、「見方ひとつで世界は変わる」という価値観を自然と育ててくれました。

NTTデータ
テクノロジーコンサルティング事業本部 テクノロジーコンサルティング事業部 テクニカル・グレード
長岡仁 氏
2002年に大学を卒業後、大手広告制作会社に入社。Webを中心としたクリエイティブを担当。2006年、音楽系制作会社に転職して新規事業を手掛けた。その後、デザインマネジメントなどを展開する会社へ。新規事業担当、コストセンターのデザイン部門マネージャーを経て、プロフィットセンターのデザイン部門のマネージャーに就任。2025年4月より現職。

福祉の道に進むか本気で迷いましたが、「世の中の前提や見方そのものを変える表現がしたい」という思いが勝り、広告を学ぶことを選びました。大学でデザイナーという職業を知り、さらに深めたいと考え、当時は珍しかったダブルスクールで専門学校にも通いました。そして表現への没頭は一気に加速。就職氷河期でしたが、憧れだった大手広告制作会社に入社できました。

━━広告制作会社での仕事はどうでしたか。

入社後の配属先は、会社の主軸事業であるテレビCM制作の部門ではなくWeb制作でした。しかし、これが大きな転機になります。当時はFlashが全盛を迎え、広告業界がデジタルへ本格的に舵を切り始めた黎明期。整備が追いついていない領域だったからこそ、挑戦の伸びしろが多く、大手企業の案件や海外の著名デザイン会社との協業など、若手ながらチャンスに恵まれ、濃密な経験を得ることができました。

その中で、受託制作だけでなく、よりエンドユーザーに近い場所でWebサービスやコミュニティといった “価値が生まれる場づくり”に関わる仕事がしたいと思うようになりました。会社は好きでしたが、30歳を前に新たな挑戦を求め、転職を決めました。

次の会社では、受託制作に加えて、動画配信を活用した新規事業に挑戦しました。これまでにない形で価値を届ける経験を通じて視野が広がり、「事業として続く仕組み」も必要だと感じるようになりました。この気づきが、次のキャリアを定めてくれました。

次に入社した会社では、新規事業立ち上げから運営まで携わり、制作・事業・数字が結びついて価値を生む構造を体得していきました。

次のページ
1 2
キャリアアップナビ
荒川 直哉(マスメディアン 取締役 国家資格キャリアコンサルタント)

マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。累計4000名を超える方の転職を支援する一方で、大手事業会社や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。転職希望者と採用企業の両方の動向を把握しているエキスパートとして、キャリアコンサルティング部門の責任者を務める。「転職者の親身になる」がモットー。

荒川 直哉(マスメディアン 取締役 国家資格キャリアコンサルタント)

マーケティング・クリエイティブ職専門のキャリアコンサルタント。累計4000名を超える方の転職を支援する一方で、大手事業会社や広告会社、広告制作会社、IT企業、コンサル企業への採用コンサルティングを行う。転職希望者と採用企業の両方の動向を把握しているエキスパートとして、キャリアコンサルティング部門の責任者を務める。「転職者の親身になる」がモットー。

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ