消えゆく“ワンコイン文化” ぽんしゅ館「500円で5杯」は1000円に、うまい棒や箱根温泉から見る、“硬貨1枚で楽しめた時代の終わり”と納得感のつくり方

100円玉や500円玉一枚で利用できる「ワンコイン」文化が消えつつある。酒どころ新潟の日本酒の試飲や購入ができる「ぽんしゅ館」は6月11日、同県内の越後湯沢駅店、長岡駅店、新潟駅店の「唎(きき)酒番所」と呼ばれる試飲コーナーで、7月1日から利用料金を改定すると発表した。これまで税込500円で提供していた「唎酒コイン5枚」を、税込1000円に引き上げる。“ワンコイン唎酒”の価格が見直されたのは1995年の開業以来初となる。

500円玉

唎酒番所は、貸出用の“おちょこ”とコイン5枚を受け取り、店内に並ぶ唎酒マシンから新潟清酒を試飲できるサービス。銘柄によって必要なコイン数は異なるが、1枚から試飲でき、最大でおちょこ5杯分の飲み比べを楽しめる。新潟を訪れた観光客にとって、500円で県内の酒蔵に触れられる駅ナカの名物体験として親しまれてきた。

同館は価格改定の理由について、物価高騰による運営経費の増加を挙げる。これまでも経費増加が続く中で、「新潟の日本酒を気軽に楽しめる場所でありたい」という思いから価格を維持してきたが、現状の料金体系ではサービス品質の維持が難しくなったという。

Xでは、この値上げにさまざまな反響が上がっている。値上げ幅の大きさに驚く声が多く見られた一方、「むしろ、今まで500円だったことがすごい」「必要なら値上げして継続して欲しい」と理解を示す声も寄せられた。

ぽんしゅ館に限らず、近年はワンコインで楽しめた名物が、相次いで転換期を迎えている。滋賀県大津市の和菓子メーカー、団喜も、工場特売の名物だった大福詰め放題を、1月から税込500円から同1000円に改定した。同社は原材料費や資材費の高騰が続く中、従来の500円での提供を続けることが難しくなったと説明している。

団喜の工場特売は、毎月第4土曜日に工場敷地内で開くイベントで、県内外から1500人〜2000人ほどが来場するという。大福詰め放題では、黒まめ塩大福餅、ずんだ、ごま、白つぶ、フルーツ大福などから選べる。

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