写真家・瀧本幹也、国内美術館で初の大規模個展で新作を発表

9月2日に、神奈川・茅ヶ崎美術館にて写真家 瀧本幹也氏の個展『LUNATION 朔望』が始まった。本展は、瀧本氏にとって国内美術館で初の大規模個展となる。

瀧本氏は、1974年生まれ。16歳で写真の世界に入り、広告写真、コマーシャルフィルム、映画など幅広い分野の撮影を手がけ、第一線で活躍している。初期から作家として精力的に作品制作を行い、モンゴルの遊牧民を写した『MONGOLIAN TRIBE』(1997)、多様な海面の表情をとらえた『GRAIN OF LIGHT』(2014)など、世界各地を舞台に独自の視点で作品を発表してきた。代表作である『LAND SPACE』(2011)では、ケネディ宇宙センターのスペースシャトルと太古から続く地球の静謐な営みを対比させた壮大な構成で話題を呼んだ。一方、コロナ禍を機に、足元の草花や静寂に満ちた寺院に焦点を当てた『LUMIÈRE』『PRIÈRE』(2020–2024)に取り組み、身近な存在へと視点を移すことで、これまでと異なるスケール感を際立たせている。

瀧本幹也 《GRAIN OF LIGHT #02》 2014年 C-type print 92.3×74.2cm © Mikiya TAKIMOTO / Courtesy of MT Gallery

瀧本幹也 《GRAIN OF LIGHT #12》 2014年 C-type print 92.3×74.2cm © Mikiya TAKIMOTO / Courtesy of MT Gallery

瀧本幹也 《SPACE #28》 2011年 C-type print 88×69.2cm © Mikiya TAKIMOTO / Courtesy of MT Gallery

瀧本幹也 《SPACE #06》 2011年 C-type print 88×69.2cm © Mikiya TAKIMOTO / Courtesy of MT Gallery

幼少期に天体観測に親しんだ瀧本氏は、11歳のときには望遠鏡にカメラを装着して撮影した天体写真に強く魅了されたという。やがて、その関心は遠い星々から「惑星としての地球」へと向かい、自然と宇宙、人間と都市、ミクロとマクロといったスケール感の違いや、可視と不可視といった捉えどころのないものへの思いが、写真家としての思考の基盤を形づくっている。

本展では、海辺の街にある茅ヶ崎市美術館の特性を活かし、新月と満月がもたらす朔望を軸に、海の表情と天体の運動、水面に注ぐ微光から人類の生命へと思いを馳せる新作『LUNATION 朔望』を初公開。また、これまでの作品も見ることができる。

瀧本幹也 《LUNATION: CHIGASAKI #01》 2026年 C-type print 49×32.6cm © Mikiya TAKIMOTO / Courtesy of MT Gallery

瀧本幹也 《SURFACE PULSE: CHIGASAKI #01》 2026年 C-type print 101.2×73.8cm © Mikiya TAKIMOTO / Courtesy of MT Gallery

9月19日と11月1日には瀧本氏のアーティストトークが、10月12日には東京都写真美術館 学芸員・伊藤貴弘氏とのトークが開催される(無料/要観覧券/事前申込不要)。

瀧本幹也 LUNATION 朔望―海から天体を読む

会期 9月2日(水)〜11月8日(日)
会場 茅ヶ崎市美術館
時間 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(9月21日、10月12日は開館)、9月24日(木)、10月13日(火)
観覧料 一般:1,200円、大学生:1,000円、市内在住65歳以上:600円
※高校生以下、障がい者およびその介護者は無料
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