観光庁では現在、東日本大震災の被災地・宮城県への「ボランティアツアー」のモニターを募集している。ツアーは、被災地の中でもいち早く復興が進んでいる宮城県・松島地区を訪れ、
①被災地でのボランティア活動に参加する
②被災地での宿泊・観光・買い物によって経済活性化を支援する
③ツアー終了後、体験内容を周囲の人に話すことで風評被害払拭や観光促進に貢献する
という“トリプルボランティア”を行うという内容。往復の交通代金や宿泊代、昼食代などは観光庁が負担する。
東日本大震災発生以降、被災地域のみならず、国内旅行全体の需要低迷が続いている。また、震災発生から4ヶ月が経過し、ボランティアツアーを含む被災地支援活動が縮小する傾向にある。そこで観光庁では、ジェイティービーや全日本空輸、小田急電鉄など観光・交通関係業界と連携した官民合同の取り組み「国内旅行振興キャンペーン」を実施している。旅行を通じた被災地復興支援と、それ以外の地域への旅行振興を図ることが目的。
全国各地のイベント・観光情報や、おすすめのツアー・旅行情報などをキャンペーンサイトで公開するほか、小中学生を対象に旅行体験をテーマとした作文コンテストを実施するなど、国内旅行のきっかけづくりや話題喚起を行っている。今回のモニター募集も本キャンペーンの一環として実施している。
多くの人にボランティアツアーについて知ってもらい、ツアーの参加者増加につなげることを目的としているため、モニター応募にあたっては「日常的にブログを書いていること」「日常的にツイッターを利用しており、100人以上のフォロワーがいること」の2つの条件が設けられている。応募者多数の場合は、ブログやツイッターでの影響力を考慮して、
適任の2人を選出する。7月27日時点で、すでに数十人の応募があるという。
「『ボランティアツアー』と言われても、身近に体験者がいなければ、どういうものなのかイメージしにくい。ネットでの発言力が強いモニターに、現地での支援活動を体験し、生の声を広げてもらうことで、多くの人に『ボランティアツアー』に関心を持ってもらいたい。また、人々が東北へ旅行するきっかけにもなればと思っている」(観光庁担当者)。
応募は8月5日まで。事務局はアサツー・ディ ケイが担当する。
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