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コラム

HOTに行こうぜ!ワンパクの考えるオウンドメディアの未来

現場発 ワークショップで活発な議論を生むためのヒント

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チーフデザイナー 宮城秀雄

1.クライアントとディスカッションできるメリット
デザイナーにとって「どうデザインするか」も大事ですが、それ以上に「なぜデザインするか」がいつも大きな問題となります。マージンをもっと 取って、フォントを大きくして、色をもっと濃くして…なんてことをするより、画面にあるボタンを一つ減らした方が、そもそもこのコンテンツ 無い方が、よっぽどわかりやすくなるのにな、なんて事が多々あります。でも「なぜデザインするのか」ということから理解していないと「ここのボタン要らないんじゃないですか?」なんてことをお客さまにはおいそれと言えません。その点、普段からクライアントとワークショップ型ディスカッションを繰り返し、作るものを決めていくということは「なぜ」という部分への理解が深まり、それが両者の了解となって「言いたいことが言える/聞いてくれる」信頼関係を築けるという点で、デザイナーにとってはとても大きなメリットとなります。

2.ディスカッションする上での課題や注意事項
ワークショップ型ディスカッションは大量の言葉の中で進んでいきます。四方八方から飛んでくる言葉の中では、自分の中である程度決めておく部分、芯みたいなものを持っておかないと、深く考えずに流されてしまうことがあります。自分の意見を持った上で、プロジェクトにとって、より良い意見は取り入れ、違うと思う意見には違和感をぶつけてみる。そのための下地を作ってディカッションに望むことが大事だと思っています。

3.その他 読者に伝えたいこと
プロジェクトメンバーが何の話で楽しそうにしているか、何の話でつまらなそうにしているか。表情の変化や声のトーン。ワークショップ型ディスカッションをしているとパワポのオリエンシートから読みきれない沢山のメッセージが発信されていることに気付きます。そのメッセージをできるだけ多く受け取っておくことが、デザインのヒントになると思っています。

デザイナー 佐藤美月(入社2年目)

1.クライアントとディスカッションできるメリット
自らの発言や提案に対する相手の反応をその場で得ることができる、また、相手の目を見て詮議できるのはディスカッションの最大の利点だと思います。プロジェクトメンバーと直接対面し、ディスカッションによって生まれる会話のリズムや空気感は、メールや電話では感じられないものです。さらに、ひとりひとりが集まって全員でプロジェクトを進めているという意識つくられます。この意識はプロジェクトに対する自らの意欲を高めることにも繋がり、「一緒に良いものをつくりたい」という熱い思いが生まれます。

2.ディスカッションする上での課題や注意事項
ディスカッションの際、常に注意しているのは、会話の流れを途切れさせないことと、ネガティブな言葉を極力使わないことです。例えばディスカッション中に挙がった提案の実現度が低い場合は、提案の良点を判断し、どうすれば実現できるか、代替案として何があるかを再提案するなど、流れを途切れさせない工夫が必要だと感じます。また、ポジティブな言葉が飛び交えば、発言しやすい前向きな雰囲気となり、活発な議論が生まれ、結果として最良の改善策を見つけやすいと思います。

3.その他 読者に伝えたいこと
どんなにテクノロジーが進化し、メールや電話だけではなくテレビ電話も当たり前のように使われる時代となっても、やはり大事なのは人と人が直接顔を合わせ、同じ場で、同じ空気の中で会話することだなと感じました。個人個人が最良と考えた案を突き合わせることによって、予期しない化学反応が起き、面白い案が生まれたときは、この仕事のやり甲斐と奥深さを感じます。そして、プロジェクトメンバーと共有した雰囲気や時間から生まれる「楽しさ」は、何にも代えがたいものです。

 

さて、今回はワンパクの中で僕と共にワークショップ型のディスカッションを行ってきた、現場のメンバーの生の声でした。いかがだったでしょうか?今回で11回目を数えるこのコラムも次回が最終回になります。次回はこれまで一緒にお仕事をしてきたクライアント側の声をお伝えできればと思います。お楽しみに!